Microsoft Edgeがバックグラウンドで動き続けるときの対処法｜設定変更と強制終了のポイント

Microsoft Edgeのスタートアップ ブーストとバックグラウンド実行を無効化する方法

Microsoft Edgeを閉じたつもりなのに、タスクマネージャーを見るとまだEdgeの名前が残っていることがあります。これは、パソコンが壊れているというよりも、EdgeやWindows側の設定の影響で、バックグラウンドで静かに動き続けているだけの場合も多いです。

ここでは、その代表的な原因となる「スタートアップ ブースト」と「バックグラウンド実行」の設定について、やさしい手順で確認と変更の方法をまとめます。どちらの設定も、あとから元に戻せるので、まずは一度オフにして様子を見るという気持ちで進めてみてください。

スタートアップ ブーストとバックグラウンド実行とは何か

最初に、名前だけ聞いても分かりにくい「スタートアップ ブースト」と「バックグラウンド実行」が何をしている機能なのか、かんたんに整理しておきます。

スタートアップ ブーストは、パソコンを起動したときにEdgeの一部を先に読み込んでおき、ブラウザーを開くときの待ち時間を短くするための機能です。すばやく起動できるように、裏で静かに準備をしているイメージです。

一方でバックグラウンド実行は、ブラウザーのウィンドウを閉じたあとも、一部の機能や拡張機能が裏側で動き続ける仕組みです。通知を受け取ったり、データの同期をしたりするために使われることがあります。

どちらも便利な機能ですが、その分、タスクマネージャー上ではEdgeのプロセスが残って見えたり、場合によっては少しだけCPUやメモリを使い続けたりすることがあります。パソコンの動作が重いと感じるときや、できるだけ不要なプロセスを減らしたいときは、これらの設定を見直すのがおすすめです。

Edgeの設定画面を開く基本手順

具体的な設定を変える前に、Edgeの設定画面の開き方を確認しておきましょう。操作に慣れておくと、ほかの設定を見直すときにも役立ちます。

まず、Microsoft Edgeを起動します。画面右上にある三つの点のボタンをクリックすると、メニューが開きます。その中にある設定の項目を選ぶと、別タブで設定画面が表示されます。

キーボード操作に慣れている人は、AltキーとFキーを押してメニューを開き、続けてSキーを押すことで設定を開く方法もあります。マウス操作が苦手な場合は、こちらの方法も試してみてください。

設定画面は、左側にメニュー、右側に詳しい内容という構成になっていることが多いです。このあと説明するスタートアップ ブーストやバックグラウンド実行の設定も、この画面から探して変更していきます。

スタートアップ ブーストをオフにする手順

スタートアップ ブーストは、Edgeの起動を少しでも速くするための機能ですが、その代わりに、パソコンを立ち上げた直後からEdge関連のプロセスが起動している状態になります。プロセスをできるだけ減らしたい場合は、一度オフにしてみると違いが分かりやすくなります。

一般的には、次のような流れで設定を確認できます。

• 1. Edgeの設定画面を開く
• 2. 左側のメニューからシステムまたは同じような名前の項目を選ぶ
• 3. スタートアップ ブーストに関する項目を探す
• 4. チェックボックスやスイッチをオフに切り替える

なお、EdgeやWindowsのバージョンによって、項目名や表示場所が少し違う場合があります。似た名前の項目を探しながら、ゆっくり確認してみてください。

設定をオフにしたあとは、一度Edgeを閉じてからパソコンを再起動し、タスクマネージャーでEdgeのプロセスがどの程度残っているかを確認すると違いが見えやすくなります。

バックグラウンドでの実行を止める手順

次に、バックグラウンドでEdgeが動き続けないようにする設定を確認しましょう。ウィンドウを閉じたあともプロセスが残りやすいと感じる場合、この設定が関係していることがあります。

こちらも、おおまかな流れは次のとおりです。

• 1. Edgeの設定画面を開く
• 2. 左側のメニューからシステムなどの項目を選ぶ
• 3. 「Microsoft Edgeが閉じたあともバックグラウンドアプリの実行を続行する」といった文言の項目を探す
• 4. スイッチをオフにする

文言はバージョンによって少し変わることがありますが、ポイントは「閉じたあともバックグラウンドで動かすかどうか」を選べる項目を探すことです。

設定をオフにすると、Edgeのウィンドウを閉じたタイミングで、多くの場合、関連するプロセスも順番に終了していきます。ただし、すぐにゼロになるとは限らず、少し時間をおいてから落ち着くこともあります。タスクマネージャーを開き、CPUやメモリの使用率が高くないかを一緒に確認すると安心です。

設定を変えたあとの動作確認と様子見のポイント

スタートアップ ブーストやバックグラウンド実行の設定をオフにすると、プロセスの数が減る一方で、Edgeの起動がわずかに遅く感じられる場合があります。実際に数日使ってみて、ストレスになるかどうかを確かめてから、最終的な設定を決めるとよいでしょう。

設定を変更したあとは、次のような点をチェックしてみてください。

• パソコンを起動してから、デスクトップが落ち着くまでの時間
• Edgeを初めて起動するときの待ち時間
• Edgeを閉じたあと、タスクマネージャーでどのくらいプロセスが残っているか
• パソコン全体の動作の重さが変わったかどうか

これらを数日単位で確認しながら、自分にとってちょうどよいバランスを探していくイメージです。

Microsoft Edgeでまず見直したい設定項目はどこ？（かんたんチェック）

ここまでの内容を踏まえて、「とりあえずここだけ見ておけば大丈夫」という形で、最初に確認したい設定項目を簡単にまとめておきます。

1つ目は、スタートアップ ブーストのオンとオフです。Edgeの設定画面を開き、システムに関する項目の中からスタートアップ ブーストの項目を探し、必要に応じてスイッチを切り替えます。

2つ目は、Edgeを閉じたあとにバックグラウンドで動き続けるかどうかの設定です。同じくシステム関連の項目の中に、バックグラウンドアプリの実行に関する項目があるので、ウィンドウを閉じたら止めたい場合はオフにしておきます。

3つ目は、必要のない拡張機能が動き続けていないかどうかです。ツールバーの拡張機能アイコンから一覧を開き、使っていないものは無効化しておくと、余計な負荷を減らしやすくなります。

自分で設定を変えるのが不安な場合は、メモを取りながら1つずつ変更し、分からなくなったら元に戻すというやり方でも問題ありません。どうしても不安が強い場合は、公式ヘルプやサポートの案内ページも参考にしながら、落ち着いて作業を進めてみてください。

Microsoft Edgeのプロセスが残る・終了できない場合の強制終了と修復方法

設定を見直しても、Microsoft Edgeのプロセスがうまく消えない場合があります。原因はさまざまで、たまたま何かの処理が長引いていることもあれば、拡張機能やほかのソフトとの相性が影響していることもあります。

ここでは、そうしたときに一時的な対処として行える「強制終了」と、状態を整えるための「修復」の方法について、順番に説明します。なお、どちらも万能ではなく、パソコンの環境によって結果が変わることがあります。その点を意識しながら、無理のない範囲で試してみてください。

強制終了と修復の違いをざっくり整理する

まずは、強制終了と修復がどう違うのかを簡単に整理しておきます。

強制終了は、今動いているEdgeのプロセスをまとめて止める操作です。タスクマネージャーから行うことが多く、「とにかく今すぐ止めたい」ときに使う応急処置的な方法です。その代わり、保存していないタブの内容が失われる可能性があります。

修復は、Edgeの本体や関連ファイルを、もともとの正常な状態に近づけるための操作です。Windowsの設定画面から実行できることが多く、壊れてしまったファイルを直したり、不安定になっている部分を整えたりするイメージです。こちらは通常、データや設定をできるだけ残したまま行われますが、細かい挙動は環境によって変わる場合があります。

このように、強制終了は「今の動きを止めるための操作」、修復は「不安定さの原因を減らすための操作」と考えると分かりやすいでしょう。

タスクマネージャーからMicrosoft Edgeのプロセスを強制終了する手順

ここからは、タスクマネージャーを使ってEdgeのプロセスを強制終了する手順を、順番に見ていきます。タスクマネージャーを開いたことがない人でもイメージしやすいよう、ポイントをおさえて説明します。

まず、タスクマネージャーの開き方です。一般的には、次のような方法があります。

• キーボードでCtrlキー、Shiftキー、Escキーを同時に押す
• 画面下のタスクバーを右クリックして、タスクマネージャーを選ぶ

どちらの方法でも、少し待つとタスクマネージャーのウィンドウが表示されます。簡易表示になっている場合は、「詳細」などのボタンを押して、詳しい表示に切り替えてください。

次に、プロセスタブを確認します。ここには、現在動いているアプリやバックグラウンドのプロセスが一覧表示されています。この中から、Microsoft Edgeの名前を探します。

Edgeを実際に開いているときは、アプリの項目にMicrosoft Edgeと書かれた行が1つあり、その下に複数のプロセスがぶら下がっているように見えることがあります。ウィンドウを閉じたあとでも、バックグラウンドで動いている場合は、同じようにいくつかのプロセスが残っていることがあります。

プロセスを終了したい場合は、Microsoft Edgeの行を選択し、右下のタスクの終了ボタンをクリックします。これで、その行に含まれるプロセスがまとめて終了されます。

もし個別のプロセスを確認したい場合は、Microsoft Edgeの行の左にある矢印をクリックして、下に広がるプロセスを一覧表示し、必要に応じて選択してタスクの終了を行います。ただし、むやみに多くのプロセスを終了させると、他の動作に影響する可能性もあるため、分からない場合は無理をしないことが大切です。

強制終了を行うと、開いていたタブの内容が保存されていないまま閉じられてしまうことがあります。大事な作業中はできるだけ避け、どうしても操作を受け付けないときなど、最後の手段として使うようにしましょう。

Microsoft Edgeを修復インストールする手順

強制終了を何度試しても、Edgeの動作が不安定な状態が続く場合には、修復インストールを検討する方法もあります。これは、Windowsの機能を使ってEdgeを修復する操作です。

一般的には、次のような流れで進めます。

• 1. Windowsの設定を開く
• 2. アプリやアプリと機能といった項目を選ぶ
• 3. 一覧からMicrosoft Edgeを探す
• 4. 詳細オプションなどのボタンをクリックする
• 5. 表示された画面から修復のボタンを選ぶ

修復のボタンを押すと、必要に応じてインターネットからファイルがダウンロードされ、Edgeの状態を整える処理が行われることがあります。処理の途中では、パソコンの動作が一時的に重くなったり、少し時間がかかったりする場合があります。

修復が終わったら、Edgeを起動し直して動作を確認します。プロセスが異常に増え続けないか、エラーが出なくなったか、タスクマネージャーでCPUやメモリの使用率が落ち着いているかなど、いくつかのポイントを見ておくと安心です。

なお、修復インストールはあくまで一般的な回復手段のひとつであり、必ずしもすべての問題が解決するわけではありません。また、環境によっては設定や拡張機能に影響が出る場合も考えられます。大切なデータがある場合は、事前にバックアップを検討するなど、慎重に進めることをおすすめします。

強制終了や修復でも直らない場合はどうしたらいい？

強制終了や修復インストールを試しても、Edgeのプロセスが残り続ける、動作が極端に重いといった状態が続くこともあります。その場合は、Edgeだけでなく、Windowsやハードウェア全体の状態が関係している可能性もあります。

例えば、ストレージの空き容量がほとんどない場合や、メモリの容量が少ない場合、ウイルス対策ソフトなどの常駐ソフトが複数動いている場合などは、全体として動作が不安定になりやすくなります。また、特定の拡張機能や別のアプリとの相性が悪く、Edgeだけが影響を受けているケースもあります。

自分でできる範囲の対処を試しても不安が残るときは、Microsoftの公式サポートやパソコンメーカーのサポート窓口に相談することも選択肢のひとつです。状況を整理して伝えるために、「いつから問題が起き始めたか」「どのような操作のあとに症状が出るか」「どのくらい頻度で起きるか」などをメモしておくと、相談がスムーズになります。

また、重要なデータは、外付けドライブやクラウドストレージなどにこまめにバックアップしておくと、万が一トラブルが深刻化した場合にも安心です。無理に自力で原因を特定しようとせず、必要に応じて専門家のサポートを利用するようにしましょう。

Microsoft Edgeを閉じても完全に終了しない・プロセスが残る時のよくある質問と答え

最後に、Microsoft Edgeを閉じてもプロセスが残るときに、よくある疑問をQ&A形式でまとめます。ここまでの内容とあわせて読むことで、全体のイメージがつかみやすくなります。

Edgeのプロセスが1つだけ残っているけれど、そのままでも大丈夫？

タスクマネージャーを開いたときに、Microsoft Edgeのプロセスが1つだけ残っていることがあります。このような場合、必ずしも重大な問題とは限りません。

一時的に何かの処理をしていたり、バックグラウンドの動作がすぐに終わっていなかったりするだけのこともあります。特にCPUやメモリの使用率が低く、パソコン全体の動きに大きな影響が出ていないのであれば、しばらく様子を見るという選択肢もあります。

気になる場合は、Edgeのスタートアップ ブーストやバックグラウンド実行の設定を見直したり、パソコンを一度再起動したりして、状態が落ち着くかどうかを確認してみてください。

それでも不安な状態が続くときは、タスクマネージャーで他に負荷の高いプロセスがないかを確認し、全体として問題がないかをチェックすると判断しやすくなります。

パソコンが重いのは、Edgeのプロセスだけが原因とは限らない？

パソコンの動作が重くなると、「Edgeのプロセスが多いからに違いない」と考えたくなりますが、実際には原因が複数重なっていることも少なくありません。

例えば、他のブラウザーやアプリケーションが同時にたくさん開いていたり、動画編集ソフトやゲームなど、負荷の高いソフトを動かしていたりすると、それだけでCPUやメモリの使用率が高くなります。また、ストレージの空き容量が少ないと、データの読み書きに時間がかかり、全体的に動作がもたつくことがあります。

タスクマネージャーでは、Edge以外のプロセスの使用率も確認できます。CPUやメモリ、ディスクの欄を見て、特定のアプリが突出して高い数値になっていないかをチェックしてみてください。

もし、どのプロセスが原因なのか分からなかったり、数値の見方に自信がなかったりする場合は、無理に判断しようとせず、パソコン全体のメンテナンスや確認方法を紹介している一般的な情報を参考にするのもひとつの方法です。心配な症状が続くときは、専門のサポートに相談することも検討してください。

設定を変えたあと、元に戻したくなったらすぐ戻せる？

スタートアップ ブーストやバックグラウンド実行の設定をオフにしたあと、「やっぱり元の状態に戻したい」と感じることがあるかもしれません。その場合でも、同じ設定画面からオンに戻すことができます。

手順としては、最初に説明したときとほぼ同じです。Edgeの設定画面を開き、システムに関する項目の中からスタートアップ ブーストやバックグラウンドアプリの実行に関する項目を探し、スイッチをオンに切り替えます。

変更はすぐに反映されますが、実際の体感は、次回のパソコン起動時やEdgeの起動時などに分かることが多いです。設定を変えたあとは、数日ほど使いながら、起動の速さやプロセスの残り方などを確認して、自分にとってちょうどよい状態を見つけていくのがおすすめです。

もし設定を元に戻しても不安が残る場合は、公式のヘルプページなどで、各設定の役割や注意点をあらためて確認しておくと安心感につながります。自分一人で判断しようとせず、公開されている情報も上手に活用していきましょう。