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クラウドストレージの容量を節約するファイル圧縮の基本

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クラウドストレージの容量を節約するファイル圧縮の基本

クラウドストレージの空き容量が、いつのまにか少なくなっていて困ったことはありませんか。写真や動画、仕事の書類をたくさん保存していると、「もうすぐ容量がいっぱいです」と表示されてあわててしまうこともあります。

この記事では、クラウドストレージの容量を少しでも長く使うために、ファイル圧縮という考え方をやさしい言葉でまとめます。難しい専門用語はできるだけ使わず、「なぜ容量が増えるのか」「どんなファイルから圧縮を試せばよいか」「注意するポイントは何か」を順番に見ていきます。

まずは、なぜクラウドの容量がすぐいっぱいになってしまうのか、その身近な原因から確認していきましょう。

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クラウドストレージの容量がすぐいっぱいになる身近な原因

クラウドストレージはとても便利ですが、無料のプランでは使える容量がかぎられていることが多いです。そのため、なんとなく保存しているだけで、あっという間に空き容量が少なくなってしまいます。

とくに容量を大きく使うのは、次のようなファイルです。

  • スマホやデジカメで撮った写真
  • 長めの動画や高画質の動画
  • 大量の書類ファイルが入ったフォルダ
  • 音声データや録音した会議のファイル

これらは1つ1つのファイルのサイズが大きかったり、数がとても多くなりやすかったりします。写真を少しずつ撮るだけなら問題ありませんが、何年も撮りためていると、いつのまにか何千枚にもなっていることもあります。

また、同じようなファイルを何度もアップロードしてしまうことも、容量が足りなくなる原因です。たとえば、同じ写真を別のフォルダにもコピーして保存したり、少しだけ名前を変えて何種類も置いていたりすると、その分だけ容量を無駄に使ってしまいます。

さらに、クラウドストレージによっては、スマホの写真を自動でバックアップする機能があります。初期設定のままにしていると、気づかないうちに大量の写真や動画がアップロードされている場合もあります。とくに動画は容量が大きいため、数本アップするだけで大きなスペースを使ってしまいます。

このように、「たくさん保存したつもりはない」のに容量が足りなくなるのは、容量の大きいファイルが知らない間に増えていることが多いからです。まずは、どんなファイルがどれくらい容量を使っているのかを、クラウドの画面で一度確認してみるとよいでしょう。

データ容量の単位そのものをもっとていねいに学びたい方は、データ容量の単位の基本(KB・MB など)をまとめた記事もあわせて読むと理解が深まりやすくなります。

無料のクラウド容量だけで足りる人はどんな使い方?

無料のクラウド容量だけで足りるかどうかは、使い方によって大きく変わります。たとえば、次のような人は、無料プランだけでもしばらく問題ないことが多いでしょう。

  • 写真をあまり撮らない、またはこまめに整理している
  • 動画はほとんど保存せず、見るときだけストリーミングで見ている
  • 保存するのは主に文書ファイルや表計算ファイルだけ

反対に、次のような使い方をしていると、無料容量だけではすぐに限界が来やすくなります。

  • 毎日のように写真や動画を撮りためている
  • 同じデータを、仕事用と個人用など、いくつもの場所にコピーして置いている
  • 大きなファイルをたくさんやり取りする仕事や趣味を持っている

自分がどちらのタイプに近いかを考えてみると、どれくらい容量を節約する必要があるかが見えてきます。

ファイル圧縮とは?かんたんなイメージで理解しよう

クラウドストレージの容量を節約する方法の一つが、ファイル圧縮です。ファイル圧縮とは、ファイルの中身を変えずに、保存するときの大きさを小さくすることです。日常のイメージで言うと、大きな荷物をしっかりたたんで、小さなかばんに入れるようなものです。

たとえば、服をそのままスーツケースに入れると、あまり入らないかもしれません。しかし、服をきれいにたたんだり、圧縮袋に入れて空気を抜いたりすると、同じ量の服でも小さくまとめることができます。ファイル圧縮も、考え方はそれによく似ています。

圧縮する前と後では、ファイルの中身の情報そのものは基本的に変わりません。文章ファイルであれば、圧縮する前と後で、開いて読める内容は同じです。写真ファイルを圧縮ファイルの中に入れても、元の写真データ自体が書き換えられるわけではありません。

ただし、圧縮したファイルをそのまま開いて中身を見ることはできない場合が多いです。いったん解凍という作業をして、元の形に戻してから使う必要があります。この「圧縮してしまう」「解凍して元に戻す」という二つの作業をセットで覚えておくと、ファイル圧縮の流れがイメージしやすくなります。

ファイル圧縮には、様々な仕組みがあります。専門的には、データをどのように詰め込むか、どの部分をまとめてしまうかなど、細かな違いがあります。しかし、日常的に使う範囲では、そこまで細かい仕組みを理解していなくてもかまいません。「ファイルを一つにまとめて、小さくしまう方法がある」というイメージを持っておくだけでも十分役に立ちます。

また、圧縮はファイルをまとめる箱のような役割も果たします。複数のファイルをひとつの圧縮ファイルに入れておくと、クラウドにアップしたり、メールに添付したりするときに、ひとまとめに扱うことができて便利です。

圧縮してもファイルの中身は本当に変わらない?

ふだんよく使われる圧縮の方法では、ファイルの内容を読めなくなるような変化は基本的にありません。圧縮する前と後で、文章の内容が変わったり、写真の見た目が変わったりすることは、通常はありません。

ただし、圧縮したファイルを使うときには、いったん解凍をして元のファイルを取り出す必要があります。圧縮ファイルのままでは、アプリケーションがその中身を直接編集できないことが多いので注意しましょう。

また、画像や動画などでは、圧縮の方法によっては、データの一部を捨てて容量を小さくする方式もあります。このような圧縮方法は、一般に画質が少し変わることがあります。日常的な用途では問題にならないことも多いですが、大事なデータでは、どの程度の変化があるのかを確認しながら使うと安心です。

よく使われる圧縮の種類と、まず選びたい形式

ファイル圧縮にはいくつか種類がありますが、日常的によく見かけるのは、ZIPという形式です。ファイル名の最後が「.zip」となっているファイルを見たことがある人も多いでしょう。多くのパソコンやスマホが、最初からZIPに対応しているため、特別なソフトを入れなくても扱えることが多いです。

ZIPのほかにも、さまざまな圧縮形式があります。たとえば、パソコンの世界では、tarや7zなどといった形式もよく使われます。ただし、これらは追加のソフトが必要だったり、扱いに少し慣れが必要だったりすることがあります。初心者のうちは、まずZIPを使ってみるのが無難です。

圧縮形式の違いは、主に次のような点にあらわれます。

  • どのくらいファイルを小さくできるか
  • 圧縮や解凍にかかる時間
  • どの機器やアプリでそのまま開けるか

たとえば、ある形式ではとても小さく圧縮できるけれど、解凍に時間がかかることがあります。別の形式では、あまり小さくならないかわりに、圧縮も解凍も早く終わることがあります。

しかし、クラウドストレージの容量を少し節約したいという目的であれば、そこまで細かな違いを気にする必要はありません。自分のパソコンやスマホで標準的に使える形式を選び、同じ方法を繰り返し使いながら慣れていくのがよいでしょう。

また、受け取る相手がいる場合は、相手の環境でも開きやすい形式を選ぶことが大切です。多くの場合、ZIPであれば、WindowsやMac、スマホのアプリなど、さまざまな環境で利用しやすいので安心です。

とりあえずどの圧縮形式を選べば失敗しにくい?

特別な理由がなければ、まずはZIP形式を選ぶのがおすすめです。多くのパソコンやスマホで標準的に対応しており、相手に送る場合でも開けないというトラブルが起こりにくい形式だからです。

そのうえで、より細かな機能が必要になったときに、ほかの形式を調べてみるとよいでしょう。最初から難しい形式を使おうとするよりも、まずは扱いやすい形式で圧縮に慣れることが大切です。

どんなファイルが圧縮で小さくなりやすい?ならない?

クラウドの容量を節約したいとき、すべてのファイルを圧縮しようとしても、あまり効果が出ない場合があります。ファイルの種類によって、圧縮による効果の出やすさが違うからです。

下の表は、代表的なファイルの種類と、小さくなりやすさのイメージをまとめたものです。

ファイルの種類小さくなりやすさ
文書ファイルテキスト、ワード、表計算ファイルなど
画像ファイルデジカメ写真、スマホ写真など◯ または △
動画ファイルスマホ動画、録画した映像など
音声ファイル録音した会議、音楽ファイルなど
すでに圧縮済みのファイル一部の画像、動画、アーカイブなど

一般的に、文字が中心の文書ファイルは、圧縮するとかなり小さくなることが多いです。たとえば、テキストファイルや、文章が中心のワードファイルなどは、圧縮することで容量を大きく減らせる場合があります。

一方で、写真や動画、音声などのファイルは、もともと圧縮した形で保存されている場合が多く、さらに圧縮してもあまりサイズが変わらないことがあります。まったく変わらないわけではありませんが、期待していたほど小さくならないケースも少なくありません。

そのため、クラウド容量を節約したいときは、まず文書ファイルや、たくさんの小さなファイルが入ったフォルダを圧縮することを考えるとよいでしょう。写真や動画は、圧縮よりも、残すものと消すものを見直したり、別の場所に移動したりするほうが効果が出やすいこともあります。

写真や動画は圧縮してもあまり小さくならないって本当?

写真や動画は、すでに強い圧縮がかかっている場合が多いため、さらに圧縮しても、サイズが少ししか減らないことがあります。そのため、「圧縮したのに、ほとんど容量が変わらなかった」と感じることもあるでしょう。

ただし、写真をたくさんまとめてひとつの圧縮ファイルにすることで、クラウド上での管理がしやすくなるというメリットはあります。容量を大きくへらすことは難しくても、ファイルを整理しやすくなる点は覚えておくとよいでしょう。

写真や動画の容量を本格的に減らしたい場合は、解像度を下げたり、別の形式に変換したりする方法もあります。ただし、画質や音質が変わることもあるため、大事なデータで試す前に、サンプルやコピーで確認してから作業するのが安心です。

クラウドに保存する前にPCで圧縮する基本の流れ

ここからは、クラウドにファイルを保存する前に、パソコンで圧縮しておくときの基本的な流れを説明します。実際の画面やメニュー名は、WindowsやMacのバージョンによって少しずつ違いますが、だいたいの考え方は共通です。

まず、クラウドに保存したいファイルやフォルダを、パソコン上でひとつの場所にまとめます。たとえば、「共有したい資料」「写真を渡したいフォルダ」など、目的ごとにフォルダを分けておくと分かりやすくなります。

次に、そのフォルダを選んで、右クリックメニューから圧縮の項目を探します。WindowsやMacでは、「送る」や「サービス」などのメニューの中に、「ZIP形式で圧縮」や「圧縮」などの項目が用意されていることが多いです。それを選ぶと、同じ場所に圧縮ファイルが作られます。

圧縮が終わると、「フォルダ名.zip」といった名前のファイルができあがります。このファイルをクラウドストレージにアップロードすれば、まとめて保存できるようになります。もとのフォルダをそのままクラウドにアップロードするよりも、ファイルの数が少なくなり、アップロードにかかる手間が減ることもあります。

クラウド側の画面から見ると、圧縮ファイルはひとつのファイルとして表示されます。中に入っているデータを使いたいときは、その圧縮ファイルをダウンロードし、パソコン上で解凍してから使う流れになります。

フォルダごとZIPにしても問題ない?

フォルダごとZIPにすることは、よく行われている方法で、基本的には問題ありません。フォルダごとまとめることで、クラウドにアップロードするときも、相手に渡すときも、管理がしやすくなります。

ただし、一つのフォルダの中に、あまりに多くのファイルを入れすぎると、圧縮や解凍に時間がかかったり、途中でエラーが起きてしまったりすることがあります。とくに、何万もの小さなファイルが入っている場合には注意が必要です。

そのようなときは、用途ごとにフォルダを分ける、年ごとや月ごとにフォルダを分けるなどして、ひとつひとつのフォルダの中身をほどよい量に区切ると、トラブルが起きにくくなります。

スマホからクラウドに保存するときの圧縮の考え方

最近は、スマホだけで写真や動画を撮り、そのままクラウドに保存している人も多いでしょう。スマホから直接クラウドにアップロードするときにも、圧縮をうまく使えば容量を少し節約できます。

スマホだけで圧縮する方法としては、圧縮アプリを使うやり方があります。アプリストアで「ZIP」や「圧縮」などと検索すると、ファイルを圧縮したり解凍したりできるアプリがいくつか見つかります。これらを使うと、スマホの中の写真や書類を、ZIPファイルにまとめてからクラウドにアップロードできます。

ただし、スマホの画面は小さく、タップ操作も細かくなりがちです。そのため、たくさんのファイルをまとめて整理する作業は、スマホだけだと少し大変に感じることもあるでしょう。パソコンが使える環境であれば、一度パソコンにデータを移してから圧縮したほうが、作業が楽になる場合があります。

また、スマホからクラウドにたくさんのファイルをアップロードすると、通信量やバッテリーも多く使います。モバイル回線を利用している場合は、通信制限に近づいていないか、事前に確認しておくと安心です。

スマホだけで圧縮するのはむずかしい?PCがあったほうがいい?

スマホだけでも、アプリを使えばファイルの圧縮や解凍はできます。ただし、画面が小さいため、たくさんのファイルを選んだり、フォルダを整理したりする作業は、どうしてもやりにくくなります。

パソコンが使える場合は、いったんスマホからパソコンにデータを移してから、まとめて圧縮する方法も検討してみましょう。そのほうが、一度に多くのファイルを整理しやすく、ミスも減らしやすくなります。

スマホしか使えない状況では、いきなりすべてを圧縮しようとせず、まずは容量の大きいフォルダや、不要な写真を削除するところから始めてみるとよいでしょう。

圧縮するときの注意点と、トラブルをへらすコツ

まず、大切なデータを圧縮するときは、作業の前後でバックアップを取っておくと安心です。圧縮や解凍の途中で電源が切れたり、エラーが起きたりすると、ファイルがうまく開けなくなることがあります。元のデータを別の場所にコピーしておけば、万が一の場合でもやり直しがしやすくなります。

次に、パスワード付きの圧縮ファイルを作る場合の注意点です。パスワードをつけると、他の人に中身を見られにくくできる一方で、自分がパスワードを忘れてしまうと、あとから開けなくなるおそれがあります。パスワードの管理方法や取り扱いには十分注意しましょう。

また、受け取る相手の環境によっては、パスワード付きの圧縮ファイルがうまく開けないこともあります。会社や学校などでは、セキュリティの理由から、特定の形式や設定が制限されている場合もあります。大事なデータをやり取りする前に、相手の環境で問題なく開けるかどうか、テストしておくとトラブルを減らせます。

解凍がうまくいかない場合は、途中でダウンロードが中断していないか、圧縮ファイルが完全に保存されているかなども確認しましょう。必要に応じて、公的な情報や信頼できるサポートページを参考にしながら、落ち着いて対処することが大切です。

大切なデータを守る考え方については、バックアップの基本的な考え方をまとめた記事も参考になります。

圧縮ファイルにパスワードをつければ必ず安全になる?

圧縮ファイルにパスワードをつけると、中身をそのまま見られにくくする効果はありますが、「必ず安全になる」とまでは言い切れません。パスワードの強さや管理方法、扱う環境などによって、安全性は大きく変わります。

特に、大事な情報を含むデータを扱うときは、圧縮ファイルのパスワードだけに頼らず、ほかの対策や公的な情報も参考にすることが重要です。必要に応じて、専門家や公式な窓口の案内を確認しながら、慎重に取り扱うようにしましょう。

圧縮だけに頼らない、クラウド容量を節約する考え方まとめ

ここまで、クラウドストレージの容量を節約するためのファイル圧縮について見てきました。最後に、圧縮だけに頼らない、容量節約の考え方を整理しておきます。

クラウドの容量をへらす方法は、大きくわけて次のように考えられます。

方法手間の大きさ効果のイメージ
不要なファイルを削除する大きい
圧縮してまとめる中くらい
別の場所へ移動する小〜中場合による

まず、「もう使わないファイル」を見直して削除することは、とても効果的です。とくに、同じような写真や、すでに不要になったバックアップなどは、整理するだけで大きく容量をへらせることがあります。

次に、残しておきたいファイルについては、フォルダごと圧縮してクラウドに保存する方法が役に立ちます。圧縮によって容量が少しへり、さらにファイルをまとめて管理しやすくなるという二つのメリットがあります。

それでも容量が足りない場合は、外付けハードディスクや別のクラウドサービスなど、保存場所を分けることも検討できます。用途や重要度に応じて、どこに何を保存するかを分けて考えると、全体としてすっきり整理しやすくなります。

大切なのは、「全部とっておく」か「全部消してしまう」かの二択ではなく、「残す」「圧縮してまとめる」「別の場所に移す」「削除する」といった選択肢を組み合わせることです。自分にとって大事なデータを守りながら、クラウドストレージを無理なく使い続けられるよう、少しずつ見直してみてください。

ファイル整理の進め方そのものを見直したい場合は、ファイル整理のコツをまとめた記事も役に立ちます。

圧縮以外で、今すぐできる容量のへらし方はある?

圧縮をする前にも、今すぐできる容量のへらし方はいくつかあります。

  • 同じ写真や動画が重複していないか確認する
  • もう使わないアプリのデータやバックアップを削除する
  • 古いプロジェクトのフォルダを、外付けディスクなど別の場所に移す

こうした簡単な見直しだけでも、思ったより多くの容量が空くことがあります。圧縮と組み合わせて、無理のない範囲で少しずつ整理していきましょう。

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