古いスマホを「第2の端末」として活用するアイデア集|自宅Wi-Fiならまだ使える?
古いスマホが家に眠っていませんか。電源は入るけれど、メインのスマホとして使うには心配だったり、動きが遅くてイライラしたりすることもあると思います。
そうした古いスマホでも、自宅のWi-Fiにつないで「サブ端末」として使えば、まだ役立つ場面はたくさんあります。このページでは、むずかしい専門用語はできるだけ使わずに、古いスマホを第2の端末として使うときの考え方と、具体的な活用アイデアをまとめます。
古いスマホをサブ端末として使うときの基本イメージ
古いスマホをどう扱うか考えるとき、まず整理しておきたいのは「どこで」「どのくらい」使うかという点です。メインのスマホと同じように、外出先でもたくさん使おうとすると、古さゆえの弱いところが目立ちやすくなります。
そこで考え方を少し変えて、「古いスマホは、自宅のWi-Fiで使うサブ端末」という位置づけにしてみましょう。自宅の中だけで、ゆっくりした用途にしぼって使うと、負担が少なくなり、長く付き合いやすくなります。
サブ端末としての古いスマホには、次のような特徴があります。
- 電話番号やSMSは基本的に使わない
- 自宅のWi-Fiにつないで、家の中で使うのが中心
- メインのスマホほど高い性能や最新機能は求めない
- 多少動きがゆっくりでもかまわない用途で使う
このように役割を分けておくと、「古いスマホで全部をまかなう」必要がなくなり、ストレスも減ります。メインのスマホは外出用や連絡用に集中させ、古いスマホは家の中でのちょっとした作業を担当させるイメージです。
また、安全面を考えるときは、「外でモバイル通信を使ってまで無理に使い続けない」という線引きも大事です。外でネットにつなぐ場面が多いほど、情報のやりとりも増え、不具合が起きたときの影響も大きくなりがちです。自宅のWi-Fiで、落ち着いて使う範囲にしぼることで、リスクと負担を少し抑えられます。
それでも古いスマホは機械ですから、どうしても不安が残る方もいると思います。その場合は、次の章で紹介するような「最初の設定チェック」をきちんとしてから、できそうな用途だけを選んで使ってみる、という姿勢がおすすめです。
自宅のWi-Fi環境そのものを見直したい場合は、自宅Wi-Fiの基本設定と見直しポイントを紹介した記事も確認しておくと安心です。
古いスマホって、自宅のWi-Fiだけならまだ使っても大丈夫?
自宅のWi-Fiだけで、軽い用途にしぼって使うのであれば、多くの場合は急いで手放す必要はありません。ただし、画面が激しく割れている、異常な熱を持つ、電源が勝手に切れるなど、明らかにおかしな状態のまま使い続けるのは避けたほうが安心です。
また、どんな端末にも共通しますが、古いスマホを使うときは、あとで説明するような「最低限の設定チェック」と「こまめなデータ整理」をしておくと、トラブルを減らしやすくなります。
サブ端末にする前に見直したい基本設定チェックリスト
古いスマホをサブ端末として使い始める前に、まずは落ち着いて基本設定を見直しておきましょう。ここでは、専門用語をできるだけ避けて、「これだけは確認しておきたい」という項目をチェックリストの形でまとめます。
おおまかには、次の流れで見直すと整理しやすくなります。
- 画面ロックの設定を確認する
- アカウントと同期の状態を確認する
- 更新できるアプリやシステムがないか見る
- 不要なアプリやデータを整理する
- 通知や位置情報の設定を見直す
まずは、画面ロックの設定です。家の中だけで使う予定でも、誰かが勝手に操作してしまうのを防ぐために、最低限のロックはかけておきましょう。数字の暗証番号や図形をなぞる方法など、自分が覚えやすい方法を選びます。
次に、Googleアカウントなどの設定を確認します。メインのスマホと同じアカウントでサブ端末として使うのか、あるいは古いスマホ専用のアカウントにするのか、あらかじめ決めておくと後で迷いにくくなります。どちらがよいかは、連絡先やカレンダーを共有したいかどうかで考えると決めやすくなります。
そのうえで、アプリやシステムの更新状況も確認しておきます。設定のメニューから更新の項目を開き、利用できる更新が表示されていれば、無理のない範囲で適用しておきましょう。更新が提供されていない場合は、そのままにしておき、後で紹介するように、使い方をしぼることで負担を減らすイメージを持ってください。
不要なアプリの整理も、サブ端末化の前にやっておくと効果的です。しばらく使っていないゲームや、目的がよくわからないアプリなどは、この機会にアンインストールしておくと、動作が軽くなることがあります。消してよいか迷うものは、むやみに触らず、インストールした覚えがあるものから整理していくと安心です。
最後に、通知や位置情報の設定も見直しておきます。常に位置情報を利用し続けるアプリが多いと、バッテリーの減りも早くなります。自宅での利用が中心であれば、位置情報がなくても困らないアプリは、オフにしておくか、「使っているときだけ許可」に変えておくとよいでしょう。
これらの項目をひとつずつ確認しておくだけでも、古いスマホをサブ端末として使うときの不安が少し軽くなります。すべてを完璧にしようとせず、「わかるところから順番に見ていく」つもりで取り組んでみてください。
画面ロックやアプリの入れ方などをもう少し詳しく確認したい場合は、スマホのセキュリティを基本から見直すチェックポイントもあわせて参考にしてみてください。
古いスマホをWi-Fi専用で使う前に、最低限チェックしておきたい設定は?
最低限、次の3つは確認しておきたい項目です。
- 画面ロックを設定して、勝手に操作されないようにする
- 使うアカウントを決めて、不要なアカウントを外しておく
- いらないアプリを減らし、通知や位置情報の設定を見直す
この3つを押さえておくだけでも、サブ端末としての使い勝手と安心感はだいぶ変わります。
一人で使うと便利なサブ端末の活用アイデア
ここからは、古いスマホを自分専用のサブ端末として使うときのアイデアを紹介します。家の中の決まった場所に置いておき、必要なときにそっと取り出すイメージで考えると、使い方の幅が広がります。
まず思いつきやすいのは、音楽プレーヤーとしての使い方です。自宅のWi-Fiにつないで音楽配信サービスを利用したり、パソコンから転送した音楽を再生したりできます。スピーカーやイヤホンとつなげば、キッチンや寝室でBGMを流す専用端末として活躍します。
同じように、動画視聴用として使うのも定番です。メインのスマホだと通知がどんどん届いて落ち着かない、という人もいるかもしれません。古いスマホを動画専用にすれば、通知を最小限におさえた状態で、ゆっくり視聴を楽しみやすくなります。
料理をするときのレシピ閲覧用としてキッチンに置いておく、という使い方も便利です。レシピサイトや動画を表示しておけば、メインのスマホを汚したくないときでも安心して手元で確認できます。スタンドに立てておくと、画面が見やすくなります。
ほかにも、電子書籍やニュースアプリの閲覧専用として、ベッドサイドに置いておく方法もあります。寝る前にメインのスマホを触りすぎたくない人にとっては、「読む用の端末」を分けることでメリハリをつけやすくなります。
カレンダーやメモ、タイマー、目覚まし機能だけにしぼって使うのも一案です。作業机のそばに古いスマホを立てておき、今日の予定ややることリストを表示しておけば、紙のメモのかわりになります。タイマーを活用して、作業時間を区切るのにも向いています。
バッテリーへの負担を考えると、長時間の高画質なゲームなど、重たい処理を何時間も続ける使い方はあまりおすすめしにくい場合があります。できるだけ、短い時間でも便利さを感じやすい用途や、画面を見ているだけの軽い作業にしぼると、古いスマホにもやさしい使い方になります。
一人用の使い方を整理すると、次のようなイメージになります。
| 一人用の使い方 | 向いている人の例 | 主な注意ポイント |
|---|---|---|
| 音楽プレーヤー | 家事中にBGMを流したい人 | 音量の出しすぎに注意する |
| 動画視聴用 | 通知にじゃまされずに動画を見たい人 | 長時間の連続再生で発熱していないか確認する |
| レシピ閲覧用 | キッチンで手順を見ながら料理したい人 | 水や油がかからない場所に置く |
| 電子書籍・ニュース閲覧 | 寝る前にスマホで読書をしたい人 | 画面を見すぎて寝る時間が遅くならないようにする |
| カレンダー・メモ表示 | 予定やタスクを一目で確認したい人 | 個人情報を表示したまま置きっぱなしにしない |
この表を参考に、まずは自分の生活の中で「ここに端末があると便利かも」と思える場面を探してみてください。
家の中だけで使うなら、どんなアプリを入れておくと便利?
自宅での一人用として使うなら、次のような種類のアプリがあると便利です。
- 音楽やラジオを再生できるアプリ
- 動画配信サービスのアプリ
- レシピや電子書籍を閲覧できるアプリ
- カレンダーやタスク管理のアプリ
- シンプルなメモ帳やタイマーのアプリ
最初からたくさん入れすぎず、「よく使いそうなものから少しずつ試す」と、迷いが少なくなります。
家族みんなで共有するサブ端末の使い方
古いスマホは、一人で使うだけでなく、家族みんなで共有して使うこともできます。共通の端末としてリビングに置いておくと、ちょっとした連絡や調べものに役立ちます。
たとえば、小さな子どもがいる家庭では、子ども向けの動画や学習アプリを入れておき、時間を決めて使わせる方法があります。メインのスマホを渡すと、うっかり仕事用の通知を開いてしまうこともありますが、共有用のサブ端末に役割をわけることで、そうした心配を減らせます。
シニア世代の家族がいる場合は、ビデオ通話用として活用するのもよいでしょう。リビングの決まった場所に置いておき、通話のときだけ電源を入れるようにすると、操作のステップも少なくてすみます。画面が見やすいように、文字サイズを大きめにしておくのもポイントです。
家族共有のカレンダーやメモを表示する端末として使うこともできます。買い物メモや、週末の予定などをアプリに書いておき、スマホを見ればすぐ確認できるようにしておくと、「紙のメモがどこかに行ってしまった」ということを減らせます。
来客が多い家庭では、ゲスト用の端末としても活用できます。自宅のWi-Fiにつなげておき、必要なときだけ貸し出す形にすれば、自分のメイン端末を渡さずにすみます。ただし、あらかじめ見られて困るデータがサブ端末に残っていないか、整理しておくことが大切です。
家族で共有する場合は、かんたんなルールを最初に決めておくとトラブルが起きにくくなります。たとえば、勝手にアプリを追加しない、設定画面にはむやみに触らない、使い終わったら充電場所にもどす、といった決めごとです。口頭だけでなく、紙に書いて端末のそばに貼っておくのもよい方法です。
一人用と家族共有用の使い方をまとめると、次のような違いがあります。
| 使い方のタイプ | 主な利用シーン | 注意したいポイント |
|---|---|---|
| 一人用 | 音楽、動画、読書、メモなど | 自分の生活リズムに合わせて使いすぎに気をつける |
| 家族共有 | 子どもの動画視聴、家族カレンダー表示、ビデオ通話など | ルールを決めて、誰がいつ使うかをはっきりさせる |
どちらの使い方にしても、「誰が中心になってこの端末を管理するか」を決めておくと、設定や充電の担当がはっきりして安心です。
子どもに古いスマホを触らせるとき、どんなことに気をつければいい?
子どもに古いスマホを渡すときは、次のような点に気をつけたいところです。
- 有料アプリの購入や課金ができないようにしておく
- 年齢に合わないアプリやサイトを開きにくくしておく
- 使う時間や場所について、家庭内でルールを決めておく
くわしい設定方法が不安な場合は、身近な人に相談したり、公的な相談窓口の情報を参考にしたりしながら、無理のない範囲で整えていきましょう。
家の中の機器やサービスとつないでサブ端末を活用する
古いスマホは、単体で使うだけでなく、家の中の機器やサービスと組み合わせることで、ちょっとした「リモコン」のような役割も果たせます。ここでは、難しい専門知識がなくても試しやすい例を中心に紹介します。
まず、スマートスピーカーや対応家電の操作端末として使う方法があります。専用のアプリを入れておけば、音楽の再生や音量の調整、家電のオンオフなどを画面から操作できる場合があります。よく使う機能だけをホーム画面に出しておくと、家族も直感的に操作しやすくなります。
次に、テレビやストリーミング機器に動画を映すための操作端末として使う方法です。対応している機器であれば、スマホのアプリから「テレビで再生する」といった操作ができることがあります。細かな設定は機器によって異なるため、利用するときはそれぞれの説明書を参考にしてください。
音楽再生用のリモコンとして使うのも便利です。無線でつながるスピーカーやイヤホンと組み合わせれば、スマホ側で再生や一時停止、曲送りだけを担当させることができます。家事をしながらでも、手元でさっと操作しやすくなります。
さらに、対応しているエアコンや照明などの家電がある場合は、専用アプリを入れて操作することもできます。ただし、すべての機器が古いスマホで問題なく動くとは限りません。アプリの動作が重かったり、アプリが新しいバージョンを必要としたりして、うまく使えないケースもあります。そのような場合は無理に使おうとせず、他の用途に回すのもひとつの選択です。
家の中の機器とつないで使うときは、「できそうなことをひとつ選んで試してみる」という姿勢が大切です。いきなり全部をつなごうとすると、設定に時間がかかったり、うまくいかずに疲れてしまったりするかもしれません。まずは音楽再生や動画視聴など、身近なところから少しずつ慣れていきましょう。
古いスマホをリモコンのように使うとき、特別な準備や注意点はある?
特別な専門知識が必要なわけではありませんが、次のような点には気をつけておきたいところです。
- 利用したい機器が、スマホと連携できるタイプかどうかを事前に確認する
- 専用アプリの対応バージョンや動作条件を確認する
- アプリを入れすぎて動作が遅くなりすぎないようにする
準備に時間がかかると感じたときは、できる範囲で楽しめる使い方にしぼると、古いスマホとの付き合いが長続きしやすくなります。
古いスマホをサブ端末として使うときの注意点と手放す目安
古いスマホをサブ端末として使うときにも、いくつか注意しておきたいポイントがあります。ここでは、一般的に気にしておきたい点と、「そろそろ手放してもよいかもしれない」と考えるきっかけの例をまとめます。
まず、バッテリーの状態です。充電してもすぐに電源が切れてしまう、充電中に本体が熱くなりすぎる、といった様子がある場合は、無理に使い続けないほうが安心です。特に熱さが気になるときは、すぐに充電を止めて様子を見てください。
画面や本体の破損にも注意が必要です。画面の割れが大きいと、けがをするおそれもあります。軽いひび割れのうちに保護フィルムを貼るなど、負担を減らす工夫をしてもよいでしょう。それでも不安が残る場合は、サブ端末としての役目を終えたと考えるタイミングかもしれません。
動作の重さについても、「少し待てば動く」程度であれば、使い方をしぼることで対応できることがあります。しかし、よく使うアプリが何度も落ちてしまう、電源が勝手に再起動をくり返すといった状態が続くと、日常的に使うのは難しくなっていきます。
こうした様子が増えてきたら、「そろそろ手放す準備をしようかな」と考えてみてもよいでしょう。手放すときは、まず写真や連絡先など、大事なデータをほかの場所に残しておきます。そのうえで、端末の設定メニューからデータの初期化を行い、個人の情報を消してから処分や下取りに出すのが一般的な流れです。
写真や連絡先の具体的なバックアップ手順は、スマホの写真や連絡先をバックアップするやさしい手順を解説した記事も参考になります。
古いスマホをどう手放すかは、お住まいの地域のルールや、販売店のサービスによっても変わります。迷ったときは、自治体の案内や、購入したお店の情報を確認し、指示にしたがって処分するようにしましょう。
サブ端末として使うかどうかだけでなく、Androidのサポートや安全に使い続ける考え方も知りたい場合は、Androidのサポートと安全に使い続けるときの考え方をまとめた記事も参考になります。
古いスマホをサブ端末として使うのをやめるタイミングの目安は?
一例として、次のような様子が気になってきたら、使うのをやめるタイミングかもしれません。
- 充電してもすぐ電源が切れるなど、バッテリーの状態が不安定
- 本体や画面の破損が大きく、けがや故障が心配
- 電源が何度も勝手に切れたり、再起動をくり返したりする
これらはあくまで一般的な目安であり、状況によって判断は変わります。少しでも不安が強いと感じたら、無理に使い続けないことも選択肢のひとつです。