ブログ用の画像をきれいに軽くする方法｜初心者向け圧縮＆リサイズ入門

ブログの画像を軽くすると何が変わる？読みやすさとの関係

ブログを書いていると、気づいたら画像がどんどん増えていきます。きれいな写真や図を使うと、記事は分かりやすくなりますが、そのぶんページが重くなることもあります。

ここでいう「画像を軽くする」とは、ファイルの大きさを小さくすることです。パソコンで見ると「○KB」「○MB」と表示される、あの数字を小さくするイメージです。見た目のサイズはあまり変えずに、裏側のデータ量を少なくすることで、読みやすさを上げていきます。

画像が重いと、次のようなことが起こりやすくなります。

• ページの読み込みが遅くなる
• スマホで開いたときに途中で離脱されやすい
• サーバーの容量や転送量を余分に使ってしまう
• 自分のバックアップにも時間と容量がかかる

とくにスマホで読まれることが多いブログでは、表示が遅いだけで「もういいや」と戻る人もいます。せっかく時間をかけて書いた記事でも、画像が重いせいで読まれないのはもったいないことです。

一方で、画像を軽くしすぎて、ぼやけたり、文字が読めなくなったりすると、本末転倒です。この記事では、「きれいさ」と「軽さ」のバランスをとる方法を考えていきます。

画像をちょうどよく軽くしておくと、次のような良いことがあります。

• 読者がストレスなく記事を読み進められる
• 検索エンジンから見ても、表示速度の面で評価されやすくなることがある
• サーバー容量やバックアップ用のストレージを節約できる
• 将来、画像を整理したり移動したりするときに取り回しが楽になる

これは、ブログの見た目を整えるだけでなく、「読者へのていねいさ」にもつながります。読者の通信環境は人それぞれです。自宅の光回線で読む人もいれば、外出先でモバイル回線を使っている人もいます。どんな環境でもなるべく軽く表示できるようにしておくと、多くの人にとって親切なブログになります。

画像を軽くする作業は、一度やり方を覚えてしまえば、毎回の更新で同じ流れをくり返すだけです。はじめは少し手間に感じるかもしれませんが、慣れると自然とできるようになっていきます。

ブログ用の画像は何KBくらいを目安にすればいいですか？

ブログ用の画像は、一般的には1枚あたりおよそ100KB前後をひとつの目安にすることが多いです。小さめのサムネイル画像ならもっと小さくてもよく、大きく見せたいメイン画像は少し大きめでもかまいません。

ただし、画像の内容やブログのレイアウトによって、ちょうどよい大きさは変わります。まずは自分のブログで実際に表示してみて、「見た目」と「読み込み速度」のバランスを見ながら調整していくとよいでしょう。

「圧縮」と「リサイズ」のちがい｜まずサイズ変更、そのあと圧縮

画像を軽くするときに、よく出てくる言葉が「圧縮」と「リサイズ」です。どちらもファイルサイズを小さくするための方法ですが、意味が少しちがいます。

リサイズとは、画像のタテとヨコの大きさを変えることです。たとえば「横4000ピクセル」の写真を「横1200ピクセル」に小さくするような操作です。ピクセルとは、画面をつくっている小さな点の数だと思ってください。点の数を減らすと、そのぶんファイルサイズも小さくなります。

圧縮とは、画像のデータをまとめて、少ない情報量で表現し直すことです。見た目はあまり変えずに、裏側のデータの記録のしかたを工夫して軽くします。強く圧縮すると、画像がざらざらしたり、文字のまわりがにじんだりして、画質が落ちたように見えることがあります。

イメージでたとえると、次のようになります。

• リサイズ：大きなポスターを、小さな紙に印刷し直す
• 圧縮：同じサイズの紙のまま、インクの量を減らして印刷する

ブログ用の画像を作るときは、「まずリサイズして、そのあとで圧縮する」のが基本です。もともととても大きな画像を、リサイズせずに圧縮だけで小さくしようとすると、かなり強い圧縮が必要になり、画質が大きく落ちることがあります。

一方、最初にブログに合わせた大きさまでリサイズしておけば、そこから少しだけ圧縮するだけで、ほどよいサイズにしやすくなります。

実際の作業の流れは、たとえば次のようになります。

1. 元の画像をコピーして作業用のファイルを作る
2. 作業用の画像を、ブログの横幅に合わせてリサイズする
3. リサイズした画像を、ツールやアプリで圧縮する
4. 実際にブログに貼りつけて表示を確認する

このように手順を分けて考えると、どこで何をしているのか分かりやすくなります。

圧縮しすぎると、どのあたりから画質の劣化が目立ってきますか？

圧縮率が高くなるほど、画質の劣化は目立ちやすくなります。とくに写真の中の文字や細い線の部分に、にじみやギザギザが出てきたら、圧縮しすぎのサインです。

どのくらいから目立つかは画像の内容やツールによって変わります。実際には、圧縮の設定を少しずつ変えながら、表示を確認して決めるのが現実的です。「これ以上圧縮すると見づらい」と感じるラインを、自分なりの基準として覚えておくとよいでしょう。

ブログにちょうどいい画像サイズ・容量・形式の目安

ここでは、ブログでよく使う画像の「大きさ」「容量」「形式」の目安を整理します。実際には使っているブログのデザインや、読者の環境によって最適な値は変わりますが、まずはおおまかな目安を知っておくと判断しやすくなります。

画像の横幅とファイルサイズ、形式の関係を、簡単な表にしてみます。

これはあくまで一例ですが、最初の目安として使うことができます。ここから少しずつ調整しながら、自分のブログに合った数字を見つけていくとよいでしょう。

画像形式についてもかんたんに整理しておきます。

• JPEG
  • 写真に向いている
  • ほどよく圧縮しやすく、ファイルサイズを小さくしやすい
• PNG
  • 図やイラスト、文字が多い画像に向いている
  • 透過（背景を透明にする）が必要なときに使われることが多い
• WebP
  • 比較的新しい形式
  • 条件が合えば、JPEGやPNGよりも小さいサイズで保存できることがある

WebPはまだ対応していないツールや環境もあるため、自分のブログ環境で問題なく表示できるかを確認してから使うと安心です。

さらに、圧縮前と圧縮後のファイルサイズを比べると、どのくらい軽くなったかがイメージしやすくなります。

このように、リサイズと圧縮を組み合わせることで、元画像よりもかなり軽いファイルを作ることができます。実際には画像の内容によって数値は変わりますが、「一段階ずつ軽くしていく」という考え方は同じです。

縦長の画像と横長の画像では、サイズの考え方を変えたほうがいいですか？

縦長の画像と横長の画像でも、基本的には「横幅」を基準に考えると分かりやすくなります。ブログの本文の幅をこえてしまわないように、最大の横幅を決めておくとよいでしょう。

ただし、縦にとても長い画像は、ファイルサイズが大きくなりやすく、読み進めるときのスクロールも増えます。縦に長い手順画像などは、いくつかの画像に分けて載せるほうが、読みやすくなることも多いです。

パソコンでできる無料ツールを使った圧縮＆リサイズ手順

ここからは、実際にパソコンで画像を軽くする手順を見ていきます。WindowsやMacには、画像のサイズを変更するための標準機能があります。また、無料のツールやWebサービスを使うことで、まとめて圧縮することもできます。

ここでは具体的な操作画面の細かい部分ではなく、全体の流れをつかむことを重視します。自分の環境に近い方法を選んで試してみてください。

まずは、1枚だけ画像を調整する場合の、基本的な流れです。

1. 元の画像ファイルをコピーして、作業用のフォルダに複製を置く
2. 画像編集ソフトや標準の画像ビューアで、コピーした画像を開く
3. メニューから「サイズ変更」や「リサイズ」にあたる項目を選ぶ
4. ブログの横幅に合わせて、横のピクセル数を入力して保存する
5. 必要に応じて、保存時の品質や圧縮率を少し下げて保存する
6. ブログに貼りつけて表示を確認し、問題がなければそのまま使う

標準機能だけでは物足りない場合は、無料のツールやWebサービスが役に立ちます。ブラウザで画像をアップロードすると、自動的に圧縮してくれるサービスもあります。このようなサービスでは、複数の画像をまとめて軽くできるものも多くあります。

複数の画像を一度に調整したい場合の流れは、次のようになります。

1. 軽くしたい画像をひとつのフォルダにまとめておく
2. 無料の画像処理ツールやWebサービスで、そのフォルダ内の画像をまとめて読み込む
3. まとめてリサイズする設定があれば、ブログ向けの横幅にそろえる
4. まとめて圧縮する機能があれば、標準的な設定で一度試してみる
5. 数枚を実際にブログに貼りつけて確認し、必要なら設定を微調整する

どの方法でも共通して大切なのは、「最初に元データのコピーを作ってから作業する」という点です。これについては、後ほど保存ルールのところであらためて整理します。

大量の画像をまとめて圧縮する方法はありますか？

大量の画像をまとめて圧縮したい場合は、複数ファイルの一括処理に対応したツールやWebサービスを使う方法があります。フォルダごと読み込んで、同じ設定でまとめて処理できるものを選ぶと作業が楽になります。

ただし、一括処理をすると、すべての画像に同じ設定が適用されます。圧縮しすぎて文字が読みにくくなっていないか、いくつかの画像を実際に表示して確認することをおすすめします。

スマホアプリでできる圧縮＆リサイズ｜外出先でもかんたん調整

スマホで撮った写真を、そのままブログにアップロードしている人も多いと思います。最近のスマホのカメラは高画質なので、そのまま使うと画像がとても大きく、ファイルサイズも大きくなりがちです。

スマホだけで完結させたい場合でも、いくつかの工夫で画像を軽くすることができます。

ひとつは、写真を撮るときの設定です。カメラの設定画面で、写真の解像度を少し下げておくと、最初からそこまで大きくない画像を保存できます。細かい部分まで拡大して見る用途でなければ、ブログ用には十分であることが多いです。

もうひとつは、撮影したあとでサイズを変更する方法です。スマホの標準の写真アプリに、トリミングや簡単なサイズ変更が入っている場合もあります。さらに、一般的な無料の画像編集アプリやサイズ変更アプリを使うと、より細かく調整できます。

基本的な流れは次のとおりです。

1. 撮影した写真を写真アプリや画像編集アプリで開く
2. 必要に応じてトリミングでいらない部分を切り取る
3. サイズ変更のメニューがあれば、横幅をブログの幅に合わせる
4. 保存や共有の際に、「画質」や「サイズ」の設定があれば、標準〜やや低めを選ぶ
5. 実際にブログにアップして表示を確認する

また、スマホで画像を送るときの通信量も気になるところです。メッセージアプリやクラウドストレージを使う場合にも、「サイズを小さくして送信」できる機能があることがあります。これらを活用すると、モバイル回線のデータ量を節約しやすくなります。

スマホの通信量をあまり使わずに画像を送るには、どんな方法がありますか？

スマホの通信量をおさえて画像を送るには、いくつかの方法があります。たとえば、送信前に画像をリサイズしてファイルサイズを小さくしておく方法があります。また、メッセージアプリやメールアプリに「画質を標準にする」「サイズを小さくして送信」といった選択肢がある場合は、それを選ぶのも一つの手です。

自宅のWi-Fi環境でまとめて画像をアップロードしておき、外出先ではなるべく大きなデータの送受信をしないようにする、といった運用も役に立ちます。

元データを残してブログ用画像を作る保存ルールと運用例

最後に、元の画像データを守りながら、ブログ用に軽くした画像を管理する方法を考えていきます。ここを決めておくと、あとで画像を差し替えたいときや、別の記事で再利用したいときにとても楽になります。

おすすめの基本方針は、「オリジナル」と「ブログ用」を分けて保存することです。たとえば、次のようなフォルダ分けをすると分かりやすくなります。

このように役割を分けておくと、「気づいたら元データを上書きしてしまっていた」というミスを減らしやすくなります。作業を始めるときは、必ず photos_original からコピーを作り、photos_work で調整してから photos_blog に保存する、という流れにするとよいでしょう。

ブログにすでにアップしている重い画像を、あとから軽い画像に差し替えることもできます。その場合の基本的な流れは次のようになります。

1. もともと使っている画像ファイルを、photos_original から探す
2. 新しいブログ用の画像を作り、photos_blog に保存する
3. ブログの記事編集画面で、古い画像を削除し、新しい画像をアップロードする
4. 表示を確認し、問題がなければ記事を更新する

差し替えの作業をするときも、元データには手を加えず、常にブログ用のコピー側だけを編集するようにしておくと安心です。

画像は記事の雰囲気や分かりやすさを大きく左右する素材です。元データを大切に保管しながら、ブログ向けの軽い画像を上手に作っていくことで、長く安心して運用できるようになります。

画像そのものだけでなく、写っている情報にも気をつけたい場合は、画像のメタデータを安全に削除する方法の記事もあわせて確認しておくと、より落ち着いて画像を扱いやすくなります。

すでにブログにアップしている重い画像は、あとから軽い画像に差し替えても大丈夫ですか？

多くの場合、すでにアップしている重い画像を、あとから軽い画像に差し替えることは可能です。記事の内容が変わらない範囲で、同じ場面の画像を軽いファイルに入れ替えるイメージになります。

ただし、ブログやシステムの仕様によっては、画像の差し替え方法が異なることがあります。差し替えの前に、念のためバックアップを取っておき、必要に応じて公式のマニュアルやヘルプも確認するとより安心です。