知らないと困る?Windows 11でフォルダの中身を守る基本テクニック7選
なぜフォルダを守る必要があるの?まずはリスクを知ろう
パソコンの中には、家族の写真や仕事の資料、メモ書きなど、他の人にはあまり見られたくないファイルもあることが多いです。ところが、Windows 11のフォルダを開くときに「パスワードを入れてください」という画面が出ることは、ふつうはありません。フォルダ自体にカギをかけるボタンは用意されていないからです。
それでも、フォルダの中身を守る方法はいくつかあります。パソコンにサインインするときのパスワードをしっかり決めることや、席を離れるときに画面をロックすること、フォルダを見つけにくい場所に置くことなどです。さらに、ファイルをまとめて「暗号化」して、カギを知らない人には中身が読めないようにする方法もあります。
ここでいう「暗号化」とは、ファイルの内容をそのままの形では読めないように変えてしまうことです。暗号化されたファイルは、正しいパスワードやカギを知っている人だけが、もとの中身を読めます。セキュリティの世界ではよく使われる考え方ですが、むずかしいしくみを知らなくても、基本だけ理解しておけば、身近な守り方に役立てることができます。
フォルダを守る必要が出てくる場面もいろいろです。家のパソコンを家族で共用している場合、たまたま別の人があなたのフォルダを開いてしまうかもしれません。会社のパソコンでは、席を離れているあいだに、近くの人が画面を見ることも考えられます。また、ノートパソコンを外に持ち出すなら、万が一なくしてしまったときのこともイメージしておくと安心です。
この記事では、まずは「基本の守り方」として、パソコン全体を守る設定を3つ紹介します。そのあとで、「必要に応じてプラスする守り方」として、ZIPファイルや無料ソフト、Windowsの暗号化機能などを取り上げます。どの方法も、特別な知識がなくてもイメージしやすいように、手順や注意点をやさしい言葉でまとめていきます。
最後まで読むと、「フォルダにカギをかける」という一つのやり方だけでなく、「いくつかの基本を組み合わせる」ことで、身の回りの大事なファイルを守りやすくなるイメージが持てるようになるはずです。
Q. Windows 11にはフォルダに直接パスワードをかける機能はありますか?
Windows 11には、「このフォルダを開くときだけパスワードを聞く」といった、フォルダ専用のパスワード機能はふつうは用意されていません。その代わりに、パソコンにサインインするときのパスワードやPINで全体を守ったり、ファイルをZIPや暗号化ファイルにまとめてパスワードをつけたりする方法がよく使われます。この記事では、そのような代わりになる守り方をいくつか紹介していきます。
【基本1】Windowsアカウントにパスワードをつけてパソコン全体を守る
フォルダの中身を守る一番の基本は、パソコンにサインインするときのパスワードやPINをしっかり設定することです。これは、玄関のカギのようなものです。玄関のカギをきちんと閉めていれば、家の中の部屋にも勝手に入られにくくなります。パソコンも同じで、最初の入口にカギをつけておくことで、中にあるフォルダをまとめて守ることができます。
Windows 11では、Microsoftアカウントなどを使ってサインインしている場合が多く、このときのパスワードはとても重要です。さらに、数字などで入力しやすい「PIN」を設定することもできます。PINはそのパソコン専用の暗証番号のようなもので、長いパスワードよりも入力がかんたんで、画面ロックの解除にも使われます。
アカウントのパスワードやPINを決めるときは、覚えやすいのに、他の人からは推測されにくいものを選びたいところです。ただし、ここで「こういうパスワードが絶対に安全です」と言い切ることはできません。人によって事情がちがうからです。長めの文字列にしたり、数字や記号を混ぜたりする人も多いので、自分で管理しやすい範囲で工夫しましょう。
また、サインインのときだけでなく、パソコンがスリープから復帰するときにもパスワードやPINを求める設定にしておくと、席を離れているあいだに誰かに操作されてしまう可能性を減らせます。会社などの共有スペースでパソコンを使う場合は、特にこのポイントを意識している人が多いです。
パソコン全体にしっかりとカギをかけておくことで、個別のフォルダに特別な設定をしていなくても、「そもそもパソコンをさわれる人が限られる」という効果があります。まずはこの基本から見直してみると、フォルダを守る土台づくりになります。
Q. アカウントのパスワードやPINを決めるときに気をつけることは何ですか?
一般的には、名前や誕生日、そのままの電話番号など、他の人が想像しやすい数字や言葉を避ける人が多いです。また、パスワードを書き出したメモをパソコンのそばに貼っておくと、せっかくのカギの意味が弱くなってしまいます。自分で管理しやすく、他の人に見られにくい方法を考えながら決めるとよいでしょう。
【基本2】画面ロックとスリープ設定で席を離れているあいだを守る
パソコンの電源を入れたときにパスワードを求める設定にしていても、作業中に席を離れるときに画面が開きっぱなしだと、そのあいだに近くの人が画面を見ることができます。短い時間だからといって、そのままにしてしまうと、フォルダの中身が見えてしまうこともあります。
そこで役に立つのが、画面ロックの操作とスリープの設定です。Windows 11では、キーボードのWindowsキーとLキーを同時に押すと、すぐに画面をロックできます。これを知っておくと、トイレやコピーを取りに行くときなど、ちょっと席を離れる前に手早く画面を閉じられます。
さらに、一定時間操作がないと自動的に画面が暗くなったり、スリープ状態に入ったりするように設定しておくこともできます。時間の長さは人によって使い方がちがうので、短すぎると作業が中断されてしまう人もいれば、長すぎるとセキュリティ面が気になる人もいます。自分の作業スタイルに合わせて、ほどよい時間を選ぶとよいでしょう。
画面ロックやスリープから戻るときに、パスワードやPINの入力を求める設定にしておけば、席を離れているあいだに別の人がパソコンをさわろうとしても、すぐには操作できません。これだけでも、フォルダを開かれてしまう可能性をかなり下げることができます。
このように、「席を離れるときは画面をロックする」「しばらく操作がないと自動でロックされる」という二つの仕組みを組み合わせると、ふだんの使い方に近い形でフォルダを守りやすくなります。特別なソフトを入れる前に、まずはこの基本の設定を見直してみる価値があります。
Q. 画面ロックまでの時間を短くしたり長くしたりできますか?
Windows 11では、一定時間操作がないときに画面をオフにしたり、スリープにしたりするまでの時間を選べる設定があります。ここで設定した時間を短めにすれば、放置されたままの時間を減らすことができますし、長めにすれば、こまめに動かしているときに画面がすぐ暗くなることを避けられます。自分の使い方に合うバランスを試しながら決める人が多いです。
【基本3】隠しフォルダと保存場所の工夫で「うっかり見られる」を減らす
フォルダの中身を守るとき、「絶対に見られないようにする」という考え方だけでなく、「うっかり目に入ってしまうことを減らす」という工夫も役に立ちます。たとえば、よく使うフォルダをデスクトップにたくさん並べていると、パソコンをさわったときに他の人の目にも入りやすくなります。
Windows 11では、フォルダを「隠しフォルダ」にすることができます。隠しフォルダにすると、ふつうの表示では見えなくなり、特別な表示設定をオンにしたときだけ一覧に出てくるようになります。これにより、パソコンにあまりくわしくない人からは、存在に気づかれにくくなります。
ただし、隠しフォルダは「全く見えなくなる」というわけではありません。設定画面で隠しファイルを表示するように切り替えれば、ふつうのフォルダと同じように中身を見ることができます。そのため、隠しフォルダだけで重要な情報を守ろうとするのは、十分とはいえない場合もあります。
フォルダの置き場所を工夫することも、見られにくくする一つの方法です。たとえば、デスクトップではなく、ユーザーフォルダの中の、さらに別のフォルダの中に保存する人もいます。名前の付け方も、内容がすぐには想像しにくいものにしておくことで、何気なくクリックされる可能性を減らすことができます。
このような工夫は、完全なセキュリティ対策というよりも、「人の目にふれにくくする」「うっかり開いてしまうことを少なくする」という意味合いが強い方法です。後で紹介する暗号化の方法などと組み合わせると、より安心感のある守り方につながります。
Q. 隠しフォルダにすれば、パソコンにくわしい人からも完全に見えなくなりますか?
隠しフォルダは、ふつうの表示では見えないようにできる機能ですが、パソコンの設定にくわしい人であれば、隠しファイルの表示をオンにして見つけることができます。また、検索機能を使えば、隠しているフォルダにたどりついてしまう場合もあります。そのため、「見つけにくくする」効果はありますが、「完全に見られなくなる」とまでは考えないほうが自然です。
【プラス1】ZIPファイルにパスワードをつけてフォルダをまとめて守る
ここからは、必要に応じてプラスできる守り方を見ていきます。まず紹介するのは、フォルダをZIPファイルにまとめて、そのZIPにパスワードをつける方法です。ZIPファイルとは、複数のファイルやフォルダを一つにまとめて、サイズを小さくしたファイルのことです。
パスワードつきのZIPファイルにすると、そのZIPを開こうとしたときに、正しいパスワードを入力しないと中身を取り出せなくなります。これにより、ZIPファイルを手に入れた人がいても、パスワードを知らなければ、中のファイルを見ることがむずかしくなります。家族や同僚など、身近な人から見られたくないフォルダをまとめて守るときに使う人が多い方法です。
ZIPファイルにパスワードをつける手順は、使うソフトや方法によって少しちがいますが、基本的な流れは「フォルダを選ぶ」「圧縮する」「パスワードを設定する」といったイメージです。どこをクリックするかなどの細かい説明は、図つきで解説しているページを参考にしながら進めると分かりやすくなります。具体的な画面つきの手順を知りたい場合は、Windows 11でフォルダを守る方法をまとめた解説もあわせて参考にできます。
ここで大切なのは、パスワードを忘れてしまうと、自分でも中身を取り出せなくなる可能性があるという点です。パスワードのメモを、誰かに見られやすい場所に置いてしまうと、安全性が下がってしまいますし、完全にメモを残さないと、こんどは自分が思い出せなくなるおそれもあります。自分の管理しやすい方法を、よく考えて決める必要があります。
また、パスワードつきのZIPファイルは、あくまで一つの方法です。フォルダ全体を長期的に保管する場合や、とても重要な情報を扱う場合には、他の暗号化の方法と合わせて検討する人もいます。この記事では、次の章で、別の暗号化ソフトを使う方法も紹介します。
Q. パスワードつきZIPファイルが開けなくなったときに、まず試せることはありますか?
まずは、入力しているパスワードに打ち間違いがないかを落ち着いて確認する人が多いです。大文字や小文字、数字の入力モードなどが、思っているものとちがっている場合もあります。ただし、一度パスワードを決めたあとで、あとから自由に確認できるとは限らないため、問題が起こる前に、自分なりの管理方法を考えておくことが大切です。
【プラス2】無料ソフト7-Zipでしっかり暗号化する
ZIPファイルの代わりに、7-Zipという無料ソフトを使って、よりしっかりと暗号化する方法もあります。7-Zipは、ファイルを圧縮したり、暗号化したりできるソフトで、個人で利用している人も多いツールの一つです。ここでは、特定の使い方をすすめるのではなく、「こういうことができる」というイメージをつかむことを目的に紹介します。
7-Zipで暗号化する場合も、考え方はZIPファイルと似ています。フォルダやファイルを選んで、暗号化された形式でまとめると、あとから開くときにパスワードが必要になります。ただし、7-Zipで使われる暗号化の方式は、一般的に、ふつうのパスワードつきZIPよりも強いといわれることがあります。
暗号化するときには、パスワードだけでなく、暗号化の方式や設定項目を選ぶこともあります。どの設定が自分に合っているかは、ファイルの重要度や、相手がどのソフトを使えるかなどによって変わってきます。そのため、「この設定なら誰にとっても最適です」とは言い切れません。
また、7-Zipで暗号化したファイルを、別の人に渡す場合には、相手のパソコンにどのソフトが入っているかも気になります。相手側が7-Zipや対応したソフトを持っていないと、ファイルを開くまでの手間が増えるかもしれません。やり取りする相手と事前に話し合っておく人もいます。
暗号化されたファイルは、パスワードを忘れてしまうと、自分でも解除できなくなることがあります。これは、ZIPファイルのときと同じです。とても大事なファイルを暗号化する前には、バックアップを別の場所に保存するなど、あとから困らないように準備しておくことも考えられます。
Q. 7-Zipで暗号化したファイルは、相手のパソコンにも7-Zipがないと開けませんか?
7-Zipで作った暗号化ファイルは、同じ7-Zipや、対応しているほかのソフトがあれば開ける場合があります。ただし、相手のパソコンの環境によっては、すぐには開けないことも考えられます。そのため、ファイルの送り先の人がどのソフトを使えるかを事前に確認しておくと、スムーズにやり取りできる可能性が高まります。
【プラス3】BitLockerなどWindows標準の暗号化機能でドライブごと守る
Windows 11には、BitLockerなどの暗号化機能が用意されている場合があります。これは、フォルダやファイル単位ではなく、ドライブ全体にカギをかけるイメージの機能です。ノートパソコンなどを持ち歩く人が、パソコンをなくしてしまったときや盗まれてしまったときのために使うことがある方法です。
BitLockerのような暗号化機能を使うと、そのドライブの中にあるファイルは、正しい方法でサインインしたり、解除の操作をしたりしないと読めなくなります。パソコン本体を手に入れた人が、そのドライブの中身を別の方法で取り出そうとしても、かんたんには内容が分からないようにする仕組みです。
ただし、このような暗号化機能は、設定の内容や、パソコンの種類によって利用できるかどうかが変わることがあります。また、いったん暗号化を有効にすると、解除や復旧の操作にも注意が必要です。事前に説明をよく読み、疑問があればメーカーや公的な案内などを参考にしながら、慎重に判断する人が多いです。
暗号化の設定を行う前には、重要なデータのバックアップを別の場所に保存しておくこともよく行われています。これは、もし設定の途中でトラブルが起こった場合でも、データを守りやすくするための工夫です。バックアップの作り方や保管方法も、人それぞれに合ったやり方があります。
このように、BitLockerなどの暗号化機能は、ドライブ全体を守るためのしくみですが、使い方はシンプルとは言えない部分もあります。日常的なフォルダの整理や、家の中だけでの利用であれば、この記事で紹介している他の方法で足りる場面も多いでしょう。自分の使い方に必要かどうかをよく考えながら、情報を集めて判断することが大切です。
Q. BitLockerを使うときに、どんな点に注意しておくと安心ですか?
一般的には、暗号化を有効にする前に、説明や注意書きをよく読み、分からない点をそのままにしないことが意識されています。また、重要なデータのバックアップを用意してから設定を進める人も多いです。復旧に使う情報や回復キーなども、あとから探しやすく、他人には知られにくい場所に保管することが意識されています。
【プラス4】フォルダロックソフトを使うときの考え方と注意点
フォルダを開けないようにする専用のソフトを使う方法もあります。いわゆるフォルダロックソフトと呼ばれるものは、特定のフォルダにカギをかけたり、見えないようにしたりする機能を持っていることが多いです。ここでは、特定のソフトの名前をあげてすすめるのではなく、「どんな考え方でえらぶか」という視点でまとめます。
フォルダロックソフトを検討するときに、まず意識したいのは、そのソフトがどこから配布されているかという点です。公式サイトや提供元の情報が分かりやすく案内されているか、提供元の情報がはっきりしているかなどを確認する人が多いです。また、ダウンロードする前に、周りの人の感想やレビューを調べる人もいます。
さらに、ソフトをインストールするときには、パソコンの中でどの範囲にアクセスできるのか、どのような権限が必要なのか、といった説明が表示される場合があります。これらをよく読み、気になる点があれば、そのまま進めるのではなく、一度立ち止まって考えることも大切です。
フォルダロックソフトを使うと、フォルダの見え方や開き方が、ふつうのWindowsの動きとは少し変わることがあります。そのため、ソフトの操作方法をよく理解しておかないと、自分でもフォルダを開けなくなってしまう可能性があります。新しいソフトを試すときは、最初はいきなり重要なフォルダではなく、テスト用のフォルダで動きを確かめる人もいます。
フォルダロックソフトは、使い方によっては便利な道具ですが、「入れればすべて安心」というものではありません。パソコン全体のパスワードや画面ロック、隠しフォルダ、暗号化など、これまで紹介した基本的な対策と合わせて、必要に応じて検討していくとよいでしょう。
ここでは、7つのテクニックをまとめて比べられるように、表にして整理してみます。
| テクニック名 | 手軽さのイメージ | 守りの強さのイメージ | 向いている人の例 |
|---|---|---|---|
| アカウントにパスワードやPINをつける | いちど設定すれば楽 | 基本的な入口の守り | 家族や同僚にパソコンをさわられたくない人 |
| 画面ロックとスリープ設定 | 操作にすぐ慣れやすい | 離席中の守り | 席をよく離れる人や、オフィスで使う人 |
| 隠しフォルダと保存場所の工夫 | 比較的かんたん | 見つかりにくさの向上 | うっかり見られるのを減らしたい人 |
| パスワードつきZIPファイル | 少し手間がかかる | 身近な人からの守り | フォルダをまとめて渡したり保管したい人 |
| 7-Zipによる暗号化 | 設定に慣れが必要 | 強めの暗号化 | ファイルをしっかり守りたい個人利用の人 |
| BitLockerなどの暗号化機能 | 設定は慎重さが必要 | ドライブ全体の守り | ノートPCを持ち歩く人や、重要なデータを扱う人 |
| フォルダロックソフト | ソフトによりさまざま | 方法によりさまざま | 専用の画面でフォルダを管理したい人 |
この表はあくまでイメージを整理するためのもので、「この方法なら絶対に安全」などと言い切るものではありません。自分の使い方や環境に合わせて、どの方法が必要かを考えるときの参考にしてみてください。
Q. フォルダロックソフトをえらぶとき、どんなところをチェックするとよいですか?
一般的には、公式サイトや提供元の情報が明確かどうか、説明が分かりやすいかどうか、更新が続いているかどうかなどを確認する人が多いです。また、インストール前に利用規約や説明を読み、自分の用途に合っているかどうかを確かめることも意識されています。分からない点が多いソフトは、そのまますぐに使うのではなく、よく調べてから判断する人が多いです。
まとめ|自分に合ったフォルダの守り方をえらんで組み合わせよう
ここまで、Windows 11でフォルダの中身を守るための、基本テクニックとプラスのテクニックを7つ紹介してきました。まずは、パソコン全体にパスワードやPINを設定し、席を離れるときには画面をロックする、といった基本の対策が土台になります。そのうえで、隠しフォルダや保存場所の工夫をすると、日常的な「うっかり見えてしまう」を減らしやすくなります。
さらに、「もう少ししっかり守りたい」と感じたときには、ZIPファイルにパスワードをつける方法や、7-Zipによる暗号化、BitLockerなどの機能も検討の対象になります。フォルダロックソフトを使う場合も、提供元や説明をよく確認しながら、自分に合った使い方を考えることが大切です。
大事なのは、「どれか一つの方法だけで完璧に守ろう」と考えるよりも、「基本の対策に、必要なものを少しずつ足していく」という考え方です。パソコンをどこで使うか、どんなファイルを扱うか、家族や同僚とどのように共有しているかによって、必要な対策は少しずつ変わってきます。
また、どの方法にも、便利な面と、注意が必要な面があります。パスワードや暗号化の設定は、忘れてしまうと自分でも開けなくなる可能性がありますし、フォルダロックソフトは、操作方法を理解していないとトラブルにつながることもあります。新しい方法を試すときは、事前に説明をよく読み、最初は小さな範囲で様子を見る人も多いです。
この記事で紹介した内容をヒントにしながら、自分の環境に合ったやり方を選び、「これなら続けられそうだ」と思える範囲から取り入れていきましょう。少しずつでも、意識して守り方を工夫していくことで、フォルダの中身を今よりも安心して扱えるようになっていきます。
Q. どの方法から始めればいいか迷ったときは、どう考えればよいですか?
迷ったときは、まずは「基本の3つ」から見直してみる人が多いです。具体的には、アカウントのパスワードやPINをきちんと設定すること、席を離れるときに画面をロックする習慣をつけること、フォルダの置き場所や見え方を工夫することです。そのうえで、必要だと感じたときに、ZIPや暗号化などの追加の方法を一つずつ試していくと、自分に合ったバランスを見つけやすくなります。