家のWi-Fiがつながらない時にやる5つのチェック
まずはこれ!簡単な順番でチェックしよう
急にネットが止まると不安になります。あわてて設定をさわると、かえって直りにくくなることもあります。まずは落ち着いて、簡単なことから順番に確認しましょう。むずかしい作業はありません。時間がかからず、失敗しにくい手順だけを並べています。
このあと紹介する手順は、家庭のWi-Fiを想定しています。ここで出てくる言葉は、はじめに短く説明します。
- ルーター:家のWi-Fiを出す機械。箱の形で、ランプが並んでいます。
- ONU:光回線の箱。回線の入り口です。モデムと呼ぶこともあります。
- SSID:Wi-Fiの名前。スマホやパソコンで選ぶ項目です。
準備として、次の2つをしておくと安心です。
- 手元にスマホを用意し、モバイル回線(4G/5G)が使える状態にする
- ケーブルの配線をざっくりメモや写真に残す(戻せるようにする)
再起動やケーブルの抜き差しは、ゆっくり順番に行います。途中で設定をリセットしたり、むずかしい操作をする必要はありません。では、手順に進みます。
FAQ|突然つながらない時に最初にやることは?
最初は端末(スマホやパソコン)の再起動です。時間が短く、失敗しにくいからです。次にルーターの再起動を行います。これで直るケースが多いです。
5つのチェックポイントを順番に試そう
ここでは、直る可能性が高い順に並べています。すべてを一気にやるのではなく、1つずつ結果を見ながら進めると原因が分かりやすくなります。
①パソコンやスマホの再起動(いちばん手軽)
端末側の一時的な不具合で、通信が止まることがあります。アプリを終了するだけでは残ることがあるため、端末そのものを再起動します。
- 保存が必要な作業は保存してから行う
- 電源を切る → 10〜20秒待つ → 電源を入れる
- 立ち上がったら、Wi-Fiのマークが出るか確認する
アプリだけがつながらない場合も、再起動で改善することがあります。OSやアプリの更新があるときは、空き時間に実施しておくと安定しやすくなります。
②Wi-Fiルーターの再起動(待機30秒を守る)
ルーターの内部が長時間の動作で不安定になり、つながりづらくなることがあります。再起動で復旧する例は多いです。
- ルーターの電源を切る(電源ボタンがない場合はコンセントを抜く)
- 30秒待つ(内部の電気を完全に抜くための目安)
- 再び電源を入れる
- ランプが安定するまで1〜2分待つ
家に中継機やメッシュWi-Fiがある場合は、親機→中継機の順で再起動します。ONUがある家では、先にルーター、そのあとにONUの電源を入れ直すと安定しやすいです。
③端末のWi-Fi設定を確認(オン/オフ・登録の削除と再接続)
意外と多いのが、Wi-Fiがオフになっている、別のSSIDにつながっている、といった状態です。
- 端末の設定でWi-Fiがオンになっているかを見る
- 家のSSIDを選び直す(似た名前に注意)
- パスワード(暗号キー)をもう一度入力する
- 直らないときは、いったん登録を削除し、SSIDを選び直して再接続する
2.4GHzと5GHzの両方がある家では、もう片方に切り替えて改善する場合があります。名前に 2G / 5G / A / N といった表記がつくことがあります。
④ケーブル・電源の物理チェック(壁→ONU→ルーター→端末)
配線のゆるみや差し間違いも、よくある原因です。やさしく確かめましょう。
- 壁の回線口からONUへ、ONUからルーターへ、ルーターから端末へ、という流れを確認
- 「カチッ」とはまるまで差し込む(LANケーブルの爪が折れていないか見る)
- 電源タップのスイッチやタイマー機能で切れていないか確認
- 断線しやすい細いケーブルは、見た目が無事でも交換で直ることがある
レイアウトの変更や掃除のあとに発生した場合は、ケーブルが引っ張られて緩んだ可能性があります。写真を見ながら元に戻すと安心です。
⑤他のデバイスでも試す(端末起因か回線起因かの切り分け)
自分の端末だけの問題か、家のネット全体の問題かを切り分けます。
- 別のスマホやパソコンで、同じWi-Fiに接続してみる
- 家族の端末でも同じ症状なら、ルーターや回線側の可能性が高い
- 自分の端末だけなら、端末の設定やアプリが原因の可能性がある
- スマホのモバイル回線(4G/5G)では通信できるかも確認する
切り分けができると、次に確認すべき場所がしぼれます。サポートに相談する場合も、説明がスムーズになります。
FAQ|再起動はどれくらい待てばいい?
ルーターの電源を切ってから30秒、入れてから1〜2分が目安です。端末の再起動は10〜20秒待てば十分です。待つ時間を守ると、内部の状態が正しくリセットされやすくなります。
トラブル原因の見分け方(簡単な表)
次の表は、よくある症状から、見る場所と次の一手をまとめたものです。すべてを覚える必要はありません。気になる行だけで大丈夫です。
| 症状 | よくある場所 | 次の一手 |
|---|---|---|
| どの端末もつながらない | ルーター、回線(ONU) | ルーター→ONUの順で再起動。障害情報を確認 |
| 1台だけつながらない | 端末の設定 | 端末を再起動。Wi-Fiの登録を削除→再接続 |
| ランプが赤/点滅のまま | ルーター、ONU | ケーブルを確認。電源を入れ直す。安定まで待つ |
| ときどき切れる | 設置場所、電波の干渉 | ルーターを高い位置へ。電子レンジや金属から離す |
| 速度がとても遅い | 回線の混雑、周波数帯 | 2.4GHz/5GHzを切り替え。混雑時間帯を外す |
| 特定アプリだけ不安定 | 端末のアプリ/OS | 端末を再起動。アプリ更新。別回線で比較 |
| 中継機の先だけ不安定 | 中継機/メッシュの親子関係 | 親機→中継機の順で再起動。距離と設置を見直す |
FAQ|「ネットは遅いが切れない」時はどこを見る?
まずは周波数帯の切り替え(2.4GHzと5GHz)を試します。次に、混み合う時間帯を避ける、設置場所を高い位置にする、チャンネル自動設定の確認など、簡単にできる範囲から進めると改善しやすいです。
それでもダメなら…
ここまでで直らない場合は、外部の要因が関係しているかもしれません。むずかしい操作を無理に行う前に、次の一般的なポイントを確認しましょう。
- 障害情報の確認:回線やプロバイダ側で一時的な障害が起きている可能性があります。公式サイトや公式SNSなどの案内で、広い範囲の影響が出ていないか見ます。
- 契約や支払い状況:契約の更新時期や、引っ越し直後の手続きの状態で通信が止まることがあります。契約書や案内メールを確認します。
- 機器の置き場所:床置き、金属棚の近く、電子レンジのそばは電波が弱くなりがちです。できれば家の中心で、少し高い位置に置きます。
- ファームウェアの更新:ルーターの管理画面で更新案内が出ることがあります。案内にそって安全に行います。途中で電源を切らないようにします。
- 買い替えサイン(一般論):電源がよく落ちる、ランプが不自然な点灯をくり返す、再起動しても安定しない、といった状態が続くときは、長年の使用による劣化の可能性があります。
サポートに相談するときは、いつから、どの場所で、どの端末で、どんな表示が出たか、をメモにまとめると話が早くなります。問い合わせの前に、この記事のチェック内容を実施したことも伝えると、やり取りがスムーズです。
FAQ|通信障害か自宅側の問題かを見分ける目安は?
複数の家で同時に起きている、近所や職場でも同じ症状が出ている、といった広い影響があるときは、障害の可能性があります。自宅だけで、モバイル回線では問題がない場合は、自宅側の機器や設定が原因かもしれません。
最後に
大切なのは、簡単なことから順番に試すことです。端末の再起動とルーターの再起動で直るケースは多く、次に設定とケーブル、そして切り分けの確認をします。あわてずメモを取りながら進めると、原因が見えやすくなります。
再発を減らすには、設置場所の見直し、更新の習慣、配線の写真メモが役立ちます。困ったときに見返せるチェックリストを作っておくのもおすすめです。家族と共有しておくと、だれでも同じ手順で対応できます。
FAQ|予防のために日頃からしておくことは?
ルーターの設置場所を見直す、たまに再起動する、更新案内にそってアップデートする、配線図やSSID/パスワードを分かりやすく控える、などの基本を続けると安定しやすくなります。