Microsoft Edgeのタブ操作入門:ピン留め・複製・切り替えをやさしく解説
タブの基本と表示形式(横タブ/垂直タブ)
タブは、同じウィンドウの中で複数のページを切り替えるしくみ。Edgeでは、上部に横一列で並べる表示と、左側に縦に並べる「垂直タブ」の2通りがある。まずは自分に合う表示を選び、基本の切り替えを身につける。
横タブは、見慣れた一般的な並び方。タブの幅が限られるので、多く開くとタイトルが短く省略されやすい。垂直タブは、左側にタブを縦に積む表示で、画面の高さを使ってサイト名が見やすくなる。大量のタブを扱う人や、縦長のモニターを使う人に向いている。
表示の切り替えは、タブバー左端の「垂直タブ」ボタンで行う。設定からも変更できる。基本の操作はどちらの表示でも同じで、タブをクリックして切り替え、ドラッグで並べ替える。ホイールでタブバーを左右(垂直タブなら上下)にスクロールすることもできる。
キーボードでも操作できる。Ctrl+Tab(前へ)、Ctrl+Shift+Tab(後ろへ)、Ctrl+数字(1〜8で左からX番目、9で一番右)など、覚えるほど切り替えが速くなる。
FAQ:垂直タブはどんな時に便利?
結論:縦長画面や大量のタブ整理に向く。補足:サイト名が長くても省略されにくく、グループの折りたたみも分かりやすい。
タブのグループ機能で整理する(垂直タブでも使える)
タブが増えたら、関連するページを「グループ」にまとめると迷わない。グループは色と名前を付けられ、必要に応じて折りたたみ・展開ができる。研究、買い物、企画ごとなど、目的単位でまとめると切り替えが楽になる。
作り方はかんたん。タブを右クリックして「新しいグループに追加」を選び、名前と色を決める。既存のグループに入れたいときは「グループに追加」から選ぶ。ドラッグ&ドロップでもグループ間を移動できる。グループ全体を右クリックすると、グループ名の変更、色の変更、一括で閉じる/固定表示などが行える。
垂直タブ表示でもグループは同じように使える。折りたたむと見出しだけになり、タブバーがすっきりする。作業が変わったら別のグループを展開するだけで、すぐに関連ページへ戻れる。
FAQ:グループは自動保存される?
結論:ブラウザーを閉じても残る。補足:グループの展開/折りたたみ状態もおおむね維持される。
スリープタブでメモリを節約(自動で一時停止)
「スリープタブ」は、しばらく触っていないタブを自動で一時停止し、メモリやCPUの使用量を下げる機能。多くのタブを開いたまま作業する人に役立つ。再度そのタブを選べばすぐ復帰するので、普段の操作感は大きく変わらない。
設定の場所は「設定」→「システムとパフォーマンス」。ここでスリープまでの時間、除外サイト(スリープにしないサイト)を決められる。通知や音が必要なWebアプリ(チャット、ミーティング、音楽再生など)は、除外リストに入れておくと安心だ。
スリープ中のタブは色味が薄くなったり、アイコンに雲のようなマークが付いたりして見分けやすい。復帰はタブを選ぶだけ。ページの読み込みが短く入る場合があるが、通常はすぐ操作できる。
FAQ:スリープ中は音や通知はどうなる?
結論:基本は止まる。補足:必要なサイトは除外リストに追加しておく。
タブをピン留め(よく使うサイトを左端に固定)
よく使うサイトは「ピン留め」で左端に固定しておくと見失いにくい。ピン留めされたタブは幅が小さくなり、アイコン中心の表示になる。ウィンドウを閉じても、次回の起動時に同じセッションを復元する設定なら、ピン留めも合わせて残せる。
ピン留めの手順は、対象のタブを右クリックして「タブをピン留め」を選ぶだけ。複数のサイトを並べて固定できる。順番は、ピン留め領域の中でドラッグして並べ替える。ピン留めされたタブは通常のタブとは分かれて管理されるため、作業用タブをどれだけ増やしても、常用サイトの位置は変わりにくい。
ピン留めしたタブは閉じる操作が誤りにくい作りになっている。中クリック(ホイールクリック)で閉じることはできるが、通常の×ボタンは表示されないことが多い。意図しないクローズを防ぎたいときに有効だ。
FAQ:ピン留めしたタブは並べ替えできる?
結論:可能。補足:ピン留め領域の中でドラッグして位置を調整する。
ピン留めの解除と注意点
固定を外したいときは、ピン留め済みのタブを右クリックして「ピン留めを外す」を選ぶ。解除すると、そのタブは通常のタブ列に戻り、幅もタイトル表示のあるサイズに変わる。以降は通常のタブとして移動やクローズの挙動になる。
ピン留めを多用する場合は、アイコンが似ているサービスを隣り合わせにしない、色の異なるサイトアイコンを左から右へグラデーションになるように並べる、などの小技で視認性が上がる。ピン留めの並びは作業の習慣に合わせて定期的に見直すと迷いにくい。
FAQ:解除するとタブはどこに戻る?
結論:通常のタブ列に戻る。補足:位置は直前の並びに近い場所になる。
タブを複製する(同じページをもう1枚)
複製は、現在のページをそのままもう1枚開く操作。比較しながら作業したいときや、片方でフォームを書き換え、もう片方に原本を残したいときに便利だ。
方法はいくつかある。最も確実なのは、タブを右クリックして「複製」を選ぶやり方。すぐ隣に同じページが新しいタブとして現れる。
別の方法として、アドレスバーを選択してAlt+Enterを押す手順がある。現在のURLを新しいタブで開くので、結果的に複製になる。うまくいかない場合は、URLをコピーしてCtrl+Tで新しいタブを開き、貼り付けてEnterでも同じ結果が得られる。
複製したタブは、元のタブと独立して操作できる。片方でページ内検索(Ctrl+F)をしたり、表示倍率を変えたりしても、もう片方には影響しない。比較や参照に最適だ。
FAQ:複製と「新しいタブで開く」は何が違う?
結論:複製は同じページ状態をコピーすること。補足:「新しいタブで開く」はリンク先など別のURLを開く操作で用途が異なる。
タブを切り替えるショートカットキー
キーボード操作を覚えると、タブ移動は一気に速くなる。よく使うのは次の通り。
- Ctrl+Tab:右(次)のタブへ移動
- Ctrl+Shift+Tab:左(前)のタブへ移動
- Ctrl+PageDown / Ctrl+PageUp:隣のタブへ移動(キーボードによってはこちらが押しやすい)
- Ctrl+1〜8:左からX番目のタブへ瞬時に移動
- Ctrl+9:一番右のタブへ移動
- Alt+Tab:アプリやウィンドウ単位で切り替え(Edge内のウィンドウも対象)
履歴から素早く戻るには、Ctrl+Tabを長押ししてサムネイル一覧を表示し、直前に使っていたタブを選ぶのが便利。マウスホイールをタブバー上で回して移動する方法もある。
下の表は、切り替え・複製・復元など、よく使うキー操作の早見表だ。
| 操作 | Windowsの主なショートカット |
|---|---|
| 次/前のタブへ移動 | Ctrl+Tab / Ctrl+Shift+Tab |
| 指定番号のタブへ | Ctrl+1〜8、Ctrl+9(右端) |
| タブを閉じる | Ctrl+W |
| 閉じたタブを復元 | Ctrl+Shift+T |
| 新しいタブを開く | Ctrl+T |
| 新しいウィンドウを開く | Ctrl+N |
FAQ:直前に使ったタブへすぐ戻れる?
結論:Ctrl+Tab長押しの履歴選択で戻れる。補足:Alt+Tabでも近い操作が可能。
リンクを新しいタブ/ウィンドウで開くコツ
リンクの開き方は、クリックの仕方や押しているキーで変えられる。作業の流れを止めずに読み進めたいときは「バックグラウンドで新しいタブ」を活用すると効率が上がる。
代表的な操作は次の通り。
| 操作 | 結果 |
|---|---|
| 左クリック | 同じタブで開く(サイトの設定により新規タブの場合もある) |
| ホイールクリック(中クリック) | 新しいタブでバックグラウンドに開く |
| Ctrl+左クリック | 新しいタブで開く(設定により前面/背面が変わる) |
| Shift+左クリック | 新しいウィンドウで開く |
検索結果を次々に開きたいときは、ホイールクリックで気になる結果をいくつかバックグラウンドに開いておき、タブへ切り替えて順に読むとスムーズだ。触らないタブはスリープタブが自動で一時停止してくれるので、動作も軽い。
FAQ:バックグラウンドで静かに開くには?
結論:ホイールクリックが最短。補足:Ctrl+クリックでもほぼ同じ動作になることが多い。
タブを閉じる・復元する(うっかり対策)
タブを閉じる方法は複数ある。タブの×ボタン、中クリック、Ctrl+Wなどが代表的。作業中に誤って閉じてしまった場合も、復元の手段を知っておけば安心だ。
閉じたタブを戻すには、Ctrl+Shift+Tが最速。タブバーを右クリックして「閉じたタブを再度開く」でもOK。複数回実行すれば、閉じた順にさかのぼって復元できる。履歴(Ctrl+H)から目的のページを開き直す方法もある。
設定で「前回終了時のタブを開く」を選べば、Edgeを起動したときに前回のタブが復元される。共有PCや機密情報を扱う場合は、プライバシーやセキュリティの観点で適切かを確認してから使うとよい。
ダブルクリックでタブを閉じたい場合は、対応する設定が提供されている環境なら有効化する。マウス操作中心の人は作業テンポが上がる。うっかりの連続クリックを避けるため、まずはテスト的に使って慣れると安心だ。
FAQ:前回終了時のタブを起動時に自動で復元できる?
結論:設定で可能。補足:共有PCでは履歴が残る点に注意する。
便利な関連設定(起動ページ/お気に入り/コレクション)
タブ運用を助ける周辺機能も合わせて整えておくと、日々の操作が楽になる。ここでは、起動時の動作、お気に入り、コレクションの要点をまとめる。
起動時の表示は「設定」→「スタート、ホーム、および新規タブ」。前回のセッションを開く、特定のページやページ集を開く、スタートページを開く、などが選べる。仕事の定番サイトを起動時に自動で開いておくと、準備にかかる時間が減る。
お気に入りバーは、よく使うページへの短い近道。Ctrl+Shift+Bで表示/非表示を切り替えられる。ドラッグで並べ替え、右クリックで名前の短縮、不要な項目の削除もできる。フォルダーを作って分類しておくと、タブを増やしすぎずに目的のページへ行ける。
「コレクション」は、テーマごとにページ、メモ、画像をまとめる機能。調べ物や買い物の比較、企画の材料集めなどに向いている。サイドバーのコレクションボタンから開き、ドラッグでカードを追加する。ショートカット(Ctrl+Shift+Y)が使える環境もある。
FAQ:お気に入りとコレクションの使い分けは?
結論:お気に入りはブックマーク、コレクションはテーマ別の情報集め。補足:共有やエクスポート機能を活用すると整理と連携がしやすい。
参考:作業をさらに楽にする小ワザ集
タブ周りの操作を少し足すだけで、日々の効率が上がる。
- タブを複数選択して一括操作:CtrlやShiftを押しながらタブをクリックして選び、まとめて移動/閉じる。
- ウィンドウへ切り離す:タブをウィンドウ外へドラッグすると、別ウィンドウとして独立させられる。比較に便利。
- サイトをアプリのように使う:右上のメニューから「アプリ」→「このサイトをアプリとしてインストール」。タスクバーへピン留めして素早く起動。
- スタートページやタスクバーにピン留め:Webページをスタートやタスクバーに追加して、ブラウザーを開かずに直接アクセス。
- ズームをタブごとに調整:Ctrl+プラス/マイナスで拡大・縮小。アドレスバー右の虫眼鏡からも設定可能。