はじめての連絡網|図表ギャラリーの組織図で見やすく作るコツ
 
	連絡網は、必要な人にすばやく連絡が回るしくみです。名簿の一覧だけでは、誰が次に連絡するかがわかりにくいことがあります。そこで、図の形で関係を見せると迷いにくくなります。このページでは、SmartArt(図表ギャラリー)を使って、見た目がそろった連絡網を作る流れをやさしく説明します。特定のバージョンに依存しない一般的な操作を中心にまとめています。完成後の配布や更新方法もあわせて紹介します。
連絡網と名簿はどう違う?
連絡網は「誰から誰へ伝えるか」の順番や関係を示します。名簿は人の情報を一覧にしたものです。目的が違うため、連絡網では関係や階層がひと目でわかる形が役立ちます。
どのアプリで作る?WordとPowerPointの違い
SmartArtはWordとPowerPointで利用できます。はじめてなら、用途に合わせて選ぶと進めやすいです。印刷中心ならWord、配布画像や投影が多いならPowerPointが扱いやすいことが多いです。次の表で特徴を比べます。
| 項目 | Word | PowerPoint | 
|---|---|---|
| 得意なこと | 文書と一緒に配置、印刷レイアウトが作りやすい | スライド1枚に大きく見せる、画像書き出しがしやすい | 
| 配置の自由度 | 文字と一緒に整えやすい | スライド上で大きく余白を使える | 
| 印刷のしやすさ | ページもの向き | 1枚配布・PDF向き | 
| はじめての扱いやすさ | 文書内で完結 | 画面で共有しやすい | 
はじめての方は、使い慣れた方から始めると迷いにくいです。
Excelでも作れる?
Excelでも図形やSmartArtを使って作成できます。名簿管理がExcelなら、同じファイルで完結しやすい点が便利です。ただし、列幅や印刷範囲の調整に少し手間がかかることがあります。
SmartArt(図表ギャラリー)を開く
まず、アプリで新規ファイルを開きます。挿入タブからSmartArt(図表ギャラリー)を選びます。カテゴリの中から「階層」を開くと、組織図に向いたレイアウトがまとまっています。ここでは最初から細かく作り込むより、標準の組織図を選んでから後で整える方が早いです。表示されるサンプルを確認し、目的に近いものを選びます。
SmartArtが見つからないときは?
アプリの表示設定でリボンが簡易表示になっている場合があります。表示を展開するか、検索ボックスに「SmartArt」と入力して探します。類似の「図形」メニューと混同しないように注意します。
レイアウトの選び方|連絡網向きテンプレート
標準の「組織図」は、上から下へ関係を示すので連絡網に向いています。人数が多い場合は、横方向に広がるタイプよりも、縦方向中心で段を分けるレイアウトが見やすいことがあります。写真入りの組織図は、役割が区別しやすい反面、ファイルが重くなりがちです。まずは文字だけのレイアウトで構造を固め、必要に応じて後から装飾を足すと効率的です。
「階層」以外も使える?
「リスト」や「関係」のテンプレートでも作れますが、連絡の順番や親子関係を示すなら「階層」がわかりやすいです。横長レイアウトは横幅が足りなくなることがあるため、印刷サイズとの相性も確認します。
テキストウィンドウで一気に入力
SmartArtにはテキストウィンドウがあります。左側に表示されるウィンドウに、上から順番に名前や役割を書きます。Enterで同じレベルの枠が増え、Tabで一段下の枠(部下)にできます。逆にShift+Tabで一段上に戻します。最初は上位の人を1人入れ、次に同じ列の人、そして部下の順に入れていくと形が整いやすいです。
部下の枠をすばやく追加するには?
テキストウィンドウで行を追加し、Tabで階層を下げるのが早道です。個々の枠を直接追加するより、まとめて入力してから自動整列する方が全体のバランスが取りやすいです。
枠の追加・削除・並び替え
途中で人が増減したときは、該当する枠を選び、追加や削除を行います。同じ列の追加、部下の追加、アシスタントの追加は役割が異なります。並び替えはドラッグで位置を入れ替えられます。崩れた場合は、一度オートレイアウトで整えると戻しやすくなります。削除のときは関連する部下の枠がどうなるかも確認します。
間に1人挟んでも崩れないコツは?
同じ列の枠として追加し、必要なら左右の順序を調整します。直接部下として入れてしまうと階層が変わるため、追加の種類を間違えないようにします。
自動で整える|オートレイアウト
オートレイアウトは、枠の間隔や線の取り回しを自動で整えます。大まかな入力が終わったら、オートレイアウトを有効にして形をそろえます。細かな位置は手動で微調整できますが、過度に動かすとレイアウトが崩れやすくなります。崩れたら元に戻す操作で段階的にやり直すと安心です。
線が重なるときの対処は?
上下や左右の配置を少しずらすと重なりが減ります。上位の枠の数を見直し、分岐を整理すると線の交差が少なくなります。最終的に読みやすさを優先します。
大きさと位置の調整
全体の大きさは、SmartArt全体を選んで角のハンドルで調整します。ページやスライドの余白を意識し、印刷や表示で切れない範囲に収めます。個別の枠は、文字量に合わせて幅や高さを調整します。全体のバランスを確認しながら、中央寄せや上下のそろえを行うと見やすくなります。
印刷ではみ出さない方法は?
用紙サイズと向きを先に決め、余白を確認します。全体を少し小さめに配置し、印刷プレビューでチェックします。必要に応じてページ設定で縮小印刷を使います。
色と塗りつぶし|見やすい配色の基本
まずはテーマ色を基準にすると、全体の統一感が出ます。重要な枠だけ色を変えると、目線の流れが作れます。塗りつぶしは薄めの色、文字ははっきりした色にすると読みやすいです。グラデーションは控えめに使うと情報が見やすくなります。背景が濃い場合は、文字色や枠線のコントラストを上げます。
背景が濃いときに文字を読みやすくするには?
文字色を明るくし、太めのフォントや大きめのサイズにします。枠の塗りを薄くするか、余白を広げると可読性が上がります。
スタイルと写真レイアウト
組織図スタイルギャラリーを切り替えると、線の太さや形、角の丸みなどが変わります。写真付きのレイアウトは、人物の見分けがつきやすい反面、ファイルサイズが大きくなりやすいです。まずは文字中心で骨組みを作り、必要な箇所だけ写真を入れるとバランスが取りやすいです。写真は縦横比や解像度を揃えると整って見えます。
写真を入れると重くなるのを避けるコツは?
画像サイズを適切にし、不要に大きな解像度は避けます。圧縮機能があれば活用し、枚数をしぼります。背景の透過など複雑な効果は最小限にします。
仕上げと共有|配布・更新のしかた
配布は、PDFや画像として書き出すと閲覧が安定します。ファイルとして共有する場合は、編集されないように閲覧専用にする方法もあります。更新時は日付や版(v1、v2など)を記録し、差し替えの連絡を確実に行います。スマートフォンで見る前提なら、1枚に詰め込みすぎず、文字サイズを大きめにします。
スマートフォンで見やすくするには?
横長画像1枚に書き出し、拡大しなくても読める文字サイズにします。余白を確保し、重要な枠を上部に置きます。PDFで配布する場合も、ページサイズをスマホでの閲覧に合う比率にすると読みやすいです。
参考の進め方(簡単ステップ)
1. 新規ファイルを開き、SmartArtを挿入する。
- 2. 階層カテゴリから組織図を選ぶ。
- 3. テキストウィンドウで名前と役割を入力する。
- 4. 枠の追加・削除・並び替えで形を整える。
- 5. オートレイアウトで自動整列する。
- 6. 全体の大きさと位置を調整する。
- 7. 色やスタイルを最小限で整える。
- 8. 印刷・配布方法を決めて書き出す。
よくあるつまずきと対処
SmartArtが見つからない: リボンの検索を使う。表示を展開する。
- 線が重なる: 分岐数を見直し、配置を少しずらす。
- 枠が小さくて文字が折り返す: 文字量を整理し、枠幅を広げる。
- 印刷で切れる: プレビューを確認し、全体サイズを下げる。
- ファイルが重い: 写真や効果をしぼり、画像を圧縮する。
 
	